場末の。

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ワタモテレビュー喪123「モテないし弟が3-5にくる」

10月19日(木)に、待望の私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!の喪123「モテないし弟が3-5にくる」が公開されました!

 

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前回クラス替えを迎え、訪れた新環境での記念すべき最初の回は、クラスの部外者である智貴の視点から描かれるようです。
直近の智貴視点の回は、喪116「モテないし二年目の卒業式(裏側)」
その時智貴は「修学旅行以後のもこっちの変化(と変わらないウザさ)」を実感しましたが、果たして今回は何を思うのでしょうか。

 

 

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さてさて、今回のプレビュー画像は……ご機嫌な様子の吉田さん!?
っていうか「コゾー」呼びするんですか!?

 

 

 

 

 

 

 

 

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冒頭の智貴の元に届いたもこっちからのメール。
ここの差出人の部分が「From 姉ちゃん」となっているのが、地味かもしれないのですが実にたまらないポイントですね。

モノローグではもこっちのことを「姉(あいつ)」「姉(こいつ)」と呼ぶことの多い智貴ですが、ちょっとしたデレのように感じてしまいますね。淡白に「姉」とかで登録してないのが良いです。

 

「どこにいる?」
「今トイレだから待ってくれ」

 

その返答を見た智貴の嘆息からは、「自分から来る時間指定しといて、相変わらず勝手だな」と言う心の声が聞こえてきそうです。
腰掛けた窓辺には、

 

 

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吉田さんが居ました。可愛いのはいつものこととしても、スマホの画面を見つめて上機嫌なご様子です。
そんな吉田さんと目が合い、狼狽する智貴を「この前のコゾーか?」と、満面の笑みでコゾー呼ばわりする吉田さん。喪116でガンを飛ばしていた時とは偉い違いです。

 

 

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吉田さんは成人式でミ◯キーが来てくれる事を切望していたにも関わらず、来ないことが分かり落胆していた過去があるぐらいディ……ネズミー好きです。
ここのモノローグで智貴の「ヤンキー=喜怒哀楽が激しい」「ヤンキー=ネズミー大好き」という偏見が現れているのが面白いです。ディズニー系の可愛いグッズを小脇に抱え、テーマパークでウェイウェイはしゃいだりイキったりするイメージが強いのでしょうか。気持ちはわかります。

もこっちもヤンキーに対しては激しい偏見を持っているので、これは恐らく黒木家の血によるものなのでしょう。

 

 

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そんな智貴の前をキモイキモイゼミが横切ります。
智貴がうっちーを視線で追っていることからもセミ化していた時のことを覚えているのでしょう。「この前見かけたやべーやつじゃん」と思っているのかもしれません。
……いや、それにしてもうっちー、前回最愛の人との別れに泣き崩れていた時はどうなるのかと思ったのですが、元気そうで良かったです。
うっちーにはもこっちが居なくても、大切な五人も友達が居ますからね。依存状態から離れて初めて分かる絆もあるはずです。そうですよね、うっちー。

 

 

 

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ここで痛恨のコマンドミスでもしたのか、餓狼伝説のライン移動のごとくうっちーの姿が教室へと消え去ります。うっちー、Z軸と教室間違えてますよ。そこは3-5であって3-4では無いはずです。ドジっ娘なんでしょうか。

 

 

 

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そして何事も無かったかのように合流するうっちー。
……ま、まあ。うっかりなんですよ、きっと。友達と一緒に横一列に歩道を歩く時、ガードレールを隔てて歩いてしまうことだってきっとあるはずです。明らかに自分からズレていったような気がしますが、それは読者の錯覚です。

 

 

 

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何が居なかったのでしょうか。明言されていないにも関わらず、読者には分かってしまうのが恐ろしいところです。

話が聞こえていなかったであろうにも関わらず、とりあえず聞いていた体で同意するうっちー。まるで智貴の頬に滴る汗が客観的に見てもうっちーが「やべー」ことを示しているようです。

 

 

……それにしても、智貴がいくら待てどももこっちの姿は現れません。


「混んでんだよ ロッカーにあるからもってけ!

 

もこっちからの乱暴なメールに従い、(3年の教室なんか入りたくねーが……)と思いながらも渋々教室に入る智貴。
私が学生の頃は同学年であっても他のクラスには入りたくなかったので、その気持ちはよく分かります。
……とはいえ、下級生が来たからといって何か異常なイベントが起きることはないでしょう。普通の三年教室なんですから。

 

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早速怪現象と遭遇する智貴。
おそらくは自前のシートを敷いてストレッチに励むポテンシャルさん。身体の柔らかさからもその有り余るポテンシャルは伝わってくるのですが、何が一番すごいかって教室の後ろでこれを一人でやるメンタルでしょう。
しかし一体何のためにストレッチを……放課後の音ゲーの為だとしたら、私も見習わないといけませんね。殆どのゲームで柔軟性関係ねーけど

 

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幸いにもポテンシャルさんのストレッチ範囲外にあったもこっちのロッカーから弁当を取り出す智貴。
一方、休み時間に一人音楽の世界に浸っていた田村さんでしたが、それを見かけてしまいます。


(黒木さんのロッカー漁ってる人がいる)


……田村さん、もこっちのロッカーの位置をさりげなく覚えてるんですね。それも、一緒に行動を共にしているからこそでしょう。

 

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出来る限り見知らぬ他人には干渉したがらない性格であると思われる田村さんですが、友達のロッカーを漁る人物には流石に声をかけるようです。
それにしても、背中しか見ていなかったからかもしれませんが、智貴がもこっちの弟である事は田村さんでも一目ではわからなかったようです。やはり黒木家の遺伝子の専門家じゃないと分からないんですね。

 

 

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もこっちは智貴が来ることを嬉しそうに田村さんに話していたようです。
「なんかイメージと違うけど」という田村さん。姉弟仲は悪くないとはいえ、確かにもこっちらしくないのかもしれません。あんまり学校で嬉しそうな様子を見せることも無いでしょうし、余計に珍しく思いそうですよね。

 

 

そこで目当ての弁当を見つけた智貴。「じゃあ」「用事ないんで」と足早に去ろうとしますが……

 

 

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 「黒木さんのために引き止めたい」と智貴の袖を引っ張るも会話が出来ない田村さん。
田村さんが智貴を頑張って引き留めようとしたのは、もこっちが弟が来ることを嬉しそうに話していたからでしょうね。

 田村さんは口下手なほうで、決してコミュ力が高いわけではないのは、過去のエピソードからも分かるところです。
ですが、これまでのエピソードでも何度かあったように、友達であるもこっちの為になんとか頑張ろうとする田村さんはかわいくて素敵ですね。

 

 

 

 

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ですがその光景をワタモテのやべーやつが見てしまいました。
メスブタはてめーだよと言ってやりたいところですが、智貴とロッテの関わる案件でこみなんとかさんに常識を求めてはいけません。


……ここでこみなんとかさん、さりげなく自分の所属する教室を「わたしのへや」呼ばわりしていますが、これが実に面白いですね。恐らく縄張り意識を強く感じる性格であり、自分のテリトリー(だと認識した範囲)に対して所有欲が非常に強いからこそこういった表現が出てくるのではないでしょうか?


つまり田村さんは、「智貴」というこみなんとかさんのテリトリーを今まさに侵食しているわけです。決して智貴はこみなんとかさんのものではありませんが。

 

 

 

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ここで即座に智貴の元にこみなんとかさんが近づいたのは、智貴に話しかけたいという欲求も勿論あるのでしょうが、排他的行為兼マーキングも兼ねていると思われます。

どういうことかと言いますと、田村さんに対して「智貴は私のものだから近づくんじゃねーぞ」と、知人らしく話しかけることでアピールしているのです。犬のオシッコと一緒です。つまり、こみなんとかさんは獣としての本能を剥き出しにしているのだと考えられます。

 

一方の田村さんはそんなコオロギのテリトリーなど知るよしもありませんから、「ああ、引き止めてくれる人が来てくれた」と思ったのか手を離します。もこっちが来るまでこの教室に留まってさえくれれば田村さんとしては満足ですからね。

 

そして智貴は遂に「やべー奴」という呼称を小宮山さん(恐らくポテンシャルさん含む)に使用してしまいます。
それにしても、ヤンキーに対する認識といい、小宮山さんに対する認識といい、本当に姉弟間で他人に対する認識が似通っているのですね。「げ!?」というリアクションは、小宮山さんとクラスが一緒な事に気づいたもこっちと全く同じです。

 

そこで智貴、チョコのお返しをしていなかった事を思い出して「あとで持ってくるんで」と告げます。

すると……

 

 

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……随分乙女らしいリアクションです。ちょっと過剰な気もしますが、普通の範疇ですよね。
いや、すいませんでした。ちょっと小宮山さんに失礼な表現ばかりしてしまった事を悔やみました。
恐らく私は小宮山さんの事を誤解していました。純粋で背中に天使の翼が生えることを私は失念していました。
そう、小宮山さんは普通の恋する女の子なんですよ。

 

 

 

 

 

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きもいきもいきもいきもい!!

小宮山さんの限界っぷりに覚悟を決めていた伊藤さんですら、今回の行動はサポート対象外だったようです。
小宮山さん、生理用品を持っていなかったということは生理周期を無視した相当急な生理だったようです。……智貴と会話したことで、赤ちゃんのためのベッドメイキングを体が勝手にし始めた、という事でしょうか。

いや本当に小宮山さんやべーよ……もはやうっちー、きーちゃんと余裕で肩を並べるレベル(かそれ以上)までやべー奴度が急上昇しています。

 

 

それにしても伊藤さん、良いキャラしてますね。これは余談ですが、モコニマスさんの私モテ アンケート / Watamote Polls | もこっちを見守る会「3年で活躍して欲しいもこっちのクラスメート」アンケートで、私は伊藤さんに一票投じたんですよ。
というのも、これまでの少ない描写から、伊藤さんは結構歯に衣着せぬ物言いをするタイプ(マジレスタイプ)というか、かなりのマトモ且つ鋭い突っ込みを入れられる人だと思うんですよね。小宮山さんと友達の時点でマトモか怪しいとは思ってはいけません。

ぜひとも、これから異常者揃いの3-5に鋭いツッコミを入れ続けて欲しいものです。

 

 

 

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そしてやべーやつ博覧会を堪能した智貴は、実は「こいつって意外と普通なのか」と、成長した姉の姿を見て思うのでした。


実際のところ、相対的に見たらマトモなのは間違いないんじゃないかなと。相対的に見なくとも、今のもこっちは人間としてかなり成長を見せているところが多いですからね。私なんか黒木さん呼びしないと駄目だなと思ったことが何回かありますからね。

 

 

……そして今回智貴が担った役目は、喪116と同じく、もこっちの現在の取り巻く環境を客観的に評価する役割と、今回はそれに加えて相対的に見てのもこっちの内面の成長を評価する役割を担ったのかなと。読者に対して、作中人物からでも客観的に見れば今のもこっちの立ち位置はこんなところに居るんだよ、と示す役割を担ったとでも言いましょうか。

 

もこっちと血縁関係という絆で結ばれた近い存在でかつ、学年が違うという外部の立場にいるからこそ担える役目ですよね。
そして以前のもこっちのひどい性格をきちんと知ってるからこそ、性格の改善を認識出来る。智貴がいかに重要なキャラクターか改めて実感できました。

 

 


さて、今回は素晴らしいギャグ回だったというか、ああ、ワタモテってめっちゃ面白い「ギャグ漫画」だよな、と改めて思った回というか。
最近は巧みな群像劇としてのワタモテの話が多かったので、ここまでギャグに突き抜けている回をここで持ってきてくれたのが素晴らしいですね。実際、更新直後に職場で見るにはあまりにもキツすぎましたね。(笑いを堪えるのが)

そして次回はどんな話になるのか……もうさっぱり想像できませんが、もはやワタモテは生き甲斐なので楽しみに待とうと思います!

 

 

 

 

 

 

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↑今回、最初から最後までずっと黒木さんのことしか考えてない田村さんが友達思いでかわいかったです。