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場末の。

ワタモテと働かないふたりの更新日が生きがいです

ワタモテレビュー喪112 「モテないしバレンタインデーを送る 1」

以前、ブログ開設時に予告した通り、私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!のレビュー記事を更新します。

 

 

www.ganganonline.com

 

 

Webで最新2話までは無料で読めるので、興味のある方は是非一読してみてください。

……というのも、私のフォロー/フォロワー関係の方々は、現状ワタモテを読んでいない方が多そうなので、これを機に読んでいただいて、あわよくば単行本全巻揃えてもらえればな〜と思っています。

今回の記事ではキャラクター紹介も軽く挟むので知らない方でも読める…といいなぁ。

 

 

 

さて、前置きはここまでにして、喪112のレビューを始めます。 

 

 

 

 

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登校して席に着いたもこっちの視界の隅に、はしゃぐクラスの女子達が映ります。

そう、喪112はバレンタインデー回です。

バレンタインデーでは、いわゆる友チョコと呼ばれる女の子同士でチョコを渡す文化があるのですが、バレンタインデーと縁のないもこっちにはピンと来ていないようです。僕もないよ

 

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それどころか、もこっちにチョコを渡してくれた真子を「マジでガチレズだったの」呼ばわりします。

(補足… 以前、もこっちはとある事がきっかけで真子のことをガチレズなのではないかと訝しみ、心の中で「ガチレズさん」と呼んでいます。とはいえ、「マジで〜だったの」という表現から、本気で思っていた訳ではなさそうですね。)

この流れが開幕1ページ目に詰まっているのですから、ワタモテのギャグのテンポはやはり素晴らしいですね。

 

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そこで、もこっちは真子の親友である田村ゆり(以下、田村さん)にチョコを貰ったことを伝えます。

(補足……以前、田村さんはもこっちと修学旅行で同室になったことがきっかけで、一緒に昼食を食べる仲になりました)

真子が田村さんへ贈ったチョコがしっかりとした箱に入っているのを気にするもこっち。真子がもこっちに送ったのは、どうやら「皆に配る用」のチョコだったようですね。とはいえ、もこっちに良いチョコを渡したら渡したで「やっぱりガチレズじゃねーか」とか言いそうです。

 

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こいつも友達いないだけあるな…」(至言)

(補足…田村さんの交友関係は狭く、真子以外には友達が居なかったのです──少なくとも、つい最近までは。)

 

 

確かに貰うだけ貰ってお返しがないとなると、場合によっては友人関係が破綻する原因の一端となりかねないので、もこっちの突っ込みは辛辣ですが的を射ています。

ただ裏を返せば、真子は(恐らく)毎年、田村さんからのお返しがないにも関わらずしっかりとしたチョコを贈っているということなので、二人の友情と信頼関係が深いことが読み取れます。マジでガチレズなの!?

 

そして気になるのは左下のコマです。

右側の生徒が誰かの机にチョコを入れたことを示しているコマなのでしょうが、このコマの示す意味を、僕はしっかりと読み取ることができませんでした。

この数ページの間ずっと友チョコの話題だったので、ひょっとしたらその対比として本命チョコを登場させたのかもしれません。(ハートのシールも貼ってありますからね。)

もしかしたら、今後の話で触れられるかもしれませんね。(こういった想像をかきたてたり、心情等を推察したくなるようなコマが挟まるのがワタモテの魅力です)

 

 

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お返しのチョコ作りのため、家庭科室へ赴く田村さんともこっち。するとそこには変態姉妹(シスターズ)こと小宮山琴美井口朱里の姿が。

 

 

(補足……

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                 ↑

右側が小宮山さん(こみちゃん、こみなんとかさん)。もこっちの弟の智貴のことが好き。もこっちとは同学年で、もこっちの友達のゆうちゃんと友達である。作中でもトップクラスの変態。

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             ↑

井口朱里(ちん子ちゃん)。もこっちの弟の智貴のことが好き。智貴と同学年でもこっちの後輩。

二人は血の繋がった姉妹ではないが、魂の繋がった変態。)

 

 

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このコマだけで、もこっちの二人への心象が分かります。少なくとも知り合いであることには違いないんだから「あっ、うん……まあね」程度に流しても良いはずなのに、わざわざ「いや 別に……」と否定する辺り、田村さんに「あいつらと知り合いだと思われたくない」のでしょうか。まあ、弟のちんちんを見たがる連中ですからね。

 

 

 

 

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黙々と手際よく作業を進めるもこっちと田村さんの横で、チョコを固めてしまう変態姉妹。変態姉妹の目的は、十中八九智貴への手作りチョコ製作でしょうね。一応関係的には二人は恋のライバルの筈なのですが、暫くは共闘関係を結ぶということなのでしょうか。この辺りにもできれば今後触れてほしいなぁ。

 

 

そんな二人のチョコ作りの様子を見た田村さん、何か思うことがあるようです。

 

 

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そうです。変態姉妹が会話しながらチョコを作っている分、もこっちと田村さんの間に流れる沈黙が際立ってしまうのです。

ただ、田村さんはその沈黙を嫌がるどころか、肯定的に捉えていますね。

無理に話して取り繕う必要がない友達」「会話がなくても気まずくのない友達」というのは、貴重なもののように思います。

田村さんはクラスメート達と自分の体裁を保つためだけの会話(クラスで孤立しないように立ち回る、キョロ充的行動)は出来ないタイプでしょうし、その必要も感じていなさそうです。(この辺はうっちーと対照的ですね)

しかしもこっちとは互いがどういった性格なのかを知り合った上で付き合っているので、その必要がない。「気のおけない友達」とはまさにこのことでしょうか。

 

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「こうやって真子以外の人と放課後何かするのは久しぶりだな……」

 

 

……放課後に二人きりで一緒に何かをするクラスメートって、実はあまり居ないんじゃないでしょうか?

この家庭科室でもこっちと共に過ごした時間が、田村さんに改めてもこっちが親しい友達であることを強く自覚させたのかもしれませんね。

 

 

……そんな事を考えている田村さんの横で、

 

 

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もこっちはうんこを作ってました。色々と台無しです。

 

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で、ちゃんと田村さんも、もこっちがうんこを作っていることを理解している訳で。「黒木さんだから」と好意的解釈をすることを放棄しているのが笑いを誘います。

「引かれないかな」なんて微塵も思ってない辺り、仲が良いというか、二人の性格的な相性が良い証拠でしょうね。

 

 

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ここで吉田さんにもあげようかな、という台詞が田村さんの口から出てきたのが嬉しいところです。田村さんの交友関係は修学旅行を境に広がりつつあるんですね。もこっちと一緒なんだなぁ。

 

 

(補足……

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↑(画像左側)

吉田さん。修学旅行で、もこっち、田村さん、うっちー(後述)と相部屋になった心優しいヤンキー。可愛いもの好き。UFO型の建物がラブホだと気づかずにガキの遊び場だと勘違いし、田村さんに「夢を壊さないであげよう」と配慮されるぐらいピュア。)

 

 

そんな田村さんをよそに、一方のもこっちは「ドキドキとかは無かったな」なんて思ってるみたいですが……

 

 

 

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田村さんからの友チョコ

恋愛関係の「ドキドキ」では無いですが、もこっちも少しだけドキッとしたんじゃないでしょうか。嬉しくないわけがありませんよね。(受け取ったもこっちのコマの背景もなんだかぽかぽかと暖かな感じです。)

 

田村さんがもこっちへ「友…達はするんでしょこういうの?」と言っているのも嬉しいですし、改めてワタモテの人間関係描写は緻密だなぁ、と思わされました。

この「友達」と言い切るのに、3点リーダーを挟んで間があるのがとても良い。

それには気恥ずかしさといった感情もあるのかもしれませんが、「もし、相手が自分のことを友達だと思っていなかったら?」という恐れが少しでもあると、口に出して友達という関係性を明示するのは結構しんどいんじゃないかと思うんですよね。

田村さんは上辺だけの知り合いを作る必要はないと考えているでしょうし、そういった存在を「友達」と呼ぶつもりもないでしょう。だからこそ、この台詞とチョコには特別な価値があると思います。(しかも「こういうやり取りやったことないけど…」ですからね)

良かったね、もこっち……。

 

 

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そしてうんこをれんこするもこっち。

もこっちは本当に台無しにするのが好きだな、と思いますが、実はこの台詞はもこっちの照れ隠しだったりするのかな、と想像したりすると微笑ましいです。

 

 

 

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そして下校しようとしたもこっちの下駄箱に……チョコレートが!?

 

 

 

 

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その送り主はうっちーでした。

そして明かされるうっちーの苗字。まんま「」だったんですね。内なんとかさんだと思っていたので少し意外でした。(ロッテに「内」選手が居ると聞いて納得しました)

……で、この手紙の文面……果てしなく重い

余ったからあげる」……余った割には随分しっかりとした包装です。

それに「校舎回ったけど何処にも居なから」なんて事がさらっと書いてありますが、もこっちに手渡しでチョコを渡すために校舎中を探し回ったという事ですからね。

しかも脱字しているのが本当に細かいですね。雄弁に語る文章よりも、ときにはこのような誤字脱字が書き手の心情をよく示すんだなぁ、と思わされました。

汚いと思ったら捨てて」という一文は、もこっちに万が一受け取ってもらえなかった場合の精神的ダメージへの予防線でしょうか……。

なんにせよこの手紙、鉄筋コンクリートぐらいの重さはあります。

 

 

(補足……

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(うっちー、顔文字)。もこっちが同性愛者で、自分のことを狙っている勘違いしている。もこっちのことを「キモイ」と内心罵っているが、もこっちがうっちーを無視して他の女の子の事を見ていると嫉妬(?)したり、お礼の手紙を渡されて赤面するなど、勘違いした結果変な方向に暴走しつつある。もこっちの遺伝子に詳しい。キョロ充。)

 

 

 

 

 

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このコマが今回の話で一番好きです。二人の距離感が縮まったことの象徴のようです。

 

 

 

 

 

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それからのこれです。

わざわざティッシュの上に置いてあるのが最悪ですし、内容物をアーモンドやアラザンで再現している徹底っぷり。どう見てもうんこです。

 

 

 

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弟の智貴の部屋にうん……チョコを仕掛けるもこっち。「よし…!」じゃねーよ。

半笑いを浮かべながら犠牲者(予定)を見つめるもこっち。ゆうちゃんにセクハラする時だとか、こういう時のもこっちはイキイキと輝いてますね。

 

 

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最後は実にもこっちだなあ、といった感じのオチでした。前回に引き続いて智貴オチでしたね。

今回のタイトルは「モテないしバレンタインデーを送る 1」なので、ひょっとしたら次回は変態姉妹視点からのバレンタインデーでしょうかね?

部活上がりの智貴にチョコを渡そうと画策して失敗したり、とかでしょうか。何にせよ次回への期待が高まりますね!

 

 

 

 

さて、今回の話ですが、最後はいつものごとくギャグで落とす感じでしたが、今回の話で田村さんともこっちの距離が縮まったなあと思いました。そういった意味でも非常に意味の大きな回だったかな、と思います。

高校一年生の頃はずっとひとりぼっちだったもこっちですが、もこっちの精神的な成長と共に少しずつ交友関係が広がっており、非常に読んでいて楽しいです。

今回はこのような素晴らしい話でレビューをスタートできる事が出来てとてもうれしく思っています。

今まで読んだことの無かった方も、これを機に興味を持って頂ければ幸いです!