場末の。

ワタモテの感想記事がメインです。たまに他の話題を取り扱った記事も投稿します。

ワタモテレビュー喪146「モテないし雨がやむまで」

12月6日(木)に、待望の私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!の喪146「モテないし雨がやむまで」が公開されました!

 

 

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雨──言い換えるなら悪天候はわたモテにおいて重要なファクターになり得ます。
喪98「モテないし冬の雨」では吉田さんともこっちの距離を縮め、喪109「モテないし雪の日の学校」では加藤さんともこっちの距離を縮めるだけでなく、学校生活への認識を大きく好意的なものに変化させる要因となったと言えます。(大きな理由としては少人数が狭い空間に留まる、というシチュエーションが関係性を進展させやすいのだと思います。相合い傘という空間含む。)
という訳で今回のエピソードはタイトルを聞いただけで「おっ」となるものでした。果たしてどのような人間関係が描かれるのでしょうか。

 

 

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今回のプレビュー画像は加藤さんです! …なんでしょうか。この何もかもを受け入れてくれそうな…ダメ人間を受け入れてくれそうな聖母のオーラは。

 

 

 

 

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開幕からもこっちが可愛い

 

放課後を告げるチャイムが鳴り、そろそろ席を立とうというところで雨が振り始めます。
「あれ!雨降ってきてね」という男子生徒の声からも分かるように突然のものだったようで、ネモも呆と窓の外を見つめます。(田村さんは窓の外を一瞥もせず。この余裕はどこから。)
これには傘を持ってきていないもこっちは困り顔。それを加藤さんは察してか声を掛け…。

 

 

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色気すら感じさせる、加藤さんの頬杖をつきながらのこの誘いを誰が断れるというのでしょうか。「え?」と予想外のそれに目を丸くするもこっちなのですが…。

 

 

 

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次頁ではこの笑顔である。
加藤さんともこっちがこのように自然な笑顔を交わしながら会話のできる間柄になるとはつい最近までは想像出来なかったものです。
そして後ろからは田村さんと真子がついてきています。省略されただけで、同じように加藤さんに誘われたと考える方が自然でしょうか。(もこっちの友達だから…という側面が強そうですが)

 

 

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そして図書室に訪れた一行。勿論同じような理由で訪れた生徒も居るのでしょうが、中間前ということも相まって更に混み合っており、グループ席は全て埋まっている状況。
そのため、仕切りのある個別席でそれぞれ勉強を開始し始めます。

 

…しかし着席して間もなく、イアホンを装着する田村さんが気になる様子のもこっち。
もこっちは勉強中に音楽を聞かないタイプなので、聞きながら勉強する田村さんを珍しく思ったようです。
もちろん大勢の人間が居る空間なので、周りの音を遮断する意味でもイアホンを付けているのはあるかもしれません。
というより、田村さんは日頃から廊下でもイアホンを付けるぐらいですからね。音楽を常に聞くのが日常というのはあるかもしれませんが、どちらかというと田村さんは外界と自分の世界を常に遮断したがっているのかな、と思うことがあります。

……と、そこでもこっちは田村さんが音楽以外のものを聞いている可能性を思い立ちます。

 

 

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もこっちの中での田村さん像は一体どうなっているのでしょうか。
余談ですが、砂嵐の音は胎内の音に似ているんだそうで赤ちゃんが落ち着いて泣き止むんだとか…。つまりはそういう事なんでしょうか。

 

 

 

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そんな怖い思考を切り上げつつ、田村さんに影響されて音楽を聞きながらの勉強に挑もうとするもこっち。
すると、もこっちのヘッドホンを見た田村さん、自分の所持しているイヤホンと同じメーカーであるという理由で「ちょっと交換しない?」と持ちかけます。
な、なるほど…?
ただ単に音質の違いとかが気になったり、話題作りのためであったり、もこっちの事に興味津々なのかはともかくとして、これはまた珍しい提案な気もします。一切描写されていない加藤さんの心中が気になるところですが、わたモテはこういう所で何も描かれていないのが想像を膨らませるんですよね。加藤さんがどれだけもこっちに好印象を抱いているのか、モノローグは今の所無いので計り知れないんですよね…。

 

 

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が、加藤さんの普段使用しているイヤホンという事もあってノリノリな様子のもこっち。
(私の穴に挿入れていいのか?)(ヌプッと…)(これでもう穴姉妹だな…)と往年の輝きを忘れないもこっち、下ネタ連発です。
このもこっちの方を見ている加藤さん、イヤホンを耳に入れるところを確認しているのか、それとも今から声をかけようとしているから目線が向いているのか…。恐らく後者でしょうね。そもそももこっちと加藤さんの間には仕切りがありますし、前者だとちょっと危ない気配がします。しっかり挿入ったか確認している感じになりますし。

 

 

 

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そして加藤さん、今もこっちが何の音楽を聞いているのか声を掛けます。好感度はお互い上昇中とはいえ、お互いの趣味はよく知らないであろう二人。加藤さんがもこっちの事をもっと知りたいと思っているのは自然です。
しかしもこっちが聞いていたのはヒプマイ。まともに説明しようにも長くなる上に分かってもらえるか疑問です。そのため、もこっちは諦めて「ヒップホップ的なの」と形容します。確かに嘘は言ってないです。

 

 

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ここの「陰キャだから韻ふむの好きなのかな」というしょうもないギャグが大好きですし、それに対する加藤さんの優しいフォローも好きです。加藤さん相手に滑ることを気にせず冗談言える仲になったってことでもありますよね。

 

一方、加藤さんは何を聞いていたのかというと英単語のアプリの音声
思わず「け 結構真面目なんだね」と言ってしまうもこっちに対し、「そう見えない?」と返す加藤さん。
ひょっとしたらですが、加藤さんの派手な見た目から、今までもあまり真面目に見てもらえなかった経緯があるからこそ加藤さんはそう聞いてしまったのかもしれません。

 

 

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それに対して「い…今は」と少し大きな声で言い、「そんなことないかな」と落ち着いて返答するもこっち。
この台詞がとても好きです。
「今は」という台詞は、「昔はそう見えていなかった」という言葉の裏返しで、正直な告白でもあります。これは「そんなことないよ」というより何倍も説得力があり、信憑性を持つ言葉のように思えます。
お世辞ではないことが伝わったからこそ、加藤さんも満面の笑みで「そう」と返したのだと思います。(どっちかというとママだしな…)という印象を持っているからこそ、過去はそうでなかった、と正直に打ち明ける気持ちになれたのかもしれません。

 

 

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そしてここでプレビュー画像の加藤さん。これはもう……落ちます
真面目でおとなしい子じゃない、ありのままのもこっちを受け入れようってんですから、とんでもないです。
もこっちの加藤さんのイメージ像が「パパ活→ママ」、加藤さんがもこっちから打ち明けられたのは「真面目でおとなしい→ド変態」であり、その印象のベクトルは対照的とも言えるのですが、それでも加藤さんのもこっちへの気持ちの距離は離れるどころか狭まるばかり。始まったな、と言わざるを得ない。

 

 

…と、そこで大きな舌打ちが聞こえます。
ここは静かにするべき図書室。ちょっと二人が盛り上がりすぎたのかもしれません。
しかし舌打ちというのも、真面目に勉強しているからこそというのは分かりますがマナーが悪いような気もします。一体誰のものなんでしょうか。

 

 

 

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あっ…。

 

 

…どうやら音の大きさではなく、感情の大きさが耐えかねたようです。イチャイチャを仕切り越しに聞かされたら耐えかねませんよ。

 

 

 そして会話は途切れ、図書室には途切れることのない雨音とペンを走らせる音のみが響きます。
…すると、もこっちの背中を指先でとんとんと突付くのは田村さん。前述のシーンから暫く時間が経ち、四人は休憩がてら自販機に飲み物を買いに向かいます。

 

 

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何やら印象的なワンカット。この四人の組み合わせというのも考えてみると珍しいです。普段は吉田さんが居るところに加藤さんが居るわけですから。
四人の立ち方もそれぞれ差があって面白いですね。脚をクロスさせる加藤さんは可愛い印象ですし、田村さんは片方に重心を傾ける力の抜いた立ち方で実にらしいです。
真子に至ってはかかとをきれいにくっつけてつま先を結構開けてます。この開き具合からしてバレエの基本姿勢に似ていますが、ひょっとして真子はバレエ経験者なのでしょうか?

 

突然の雨ということもあり、もこっち同様他のメンバーも傘を持ってきていない様子で、加藤さんはあと一時間待ってやまなかったら職員室から傘を借りて帰ることを提案します。
……そして折角の休憩、すぐに会話の出来ない図書室に戻るのも味気ないものですから、加藤さんは進路についての話題を真子に振ります。

 

 

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そして真子の第一希望は千葉西とのことで、意志は揺るがない様子。
もこっちと田村さん、二人のモノローグからも、進む道がこのままだと真子だけ変わってしまうことに思う所があるようです。(少なくとも、四人が揃うことに固執している田村さんは確実にそうでしょう)

 

もこっちの進路は加藤さんも大体把握している為、質問の矛先は田村さんに向かいます。
質問が来ると思っていなかったのか、「え!?」と、田村さんにしては珍しい驚きっぷり。なにせ感嘆符がある。
その加藤さんの質問の意図として、喪144で田村さんが「(私立に)行かない」と強い口調で返答してしまったため、どこか既に行く所が決まっている(もしくは私立に行かない理由がある)のか聞くためでした。
……まあ、実際の所はもこっちが名前呼びできなかった事に拗ねていたからという可愛い理由なんですが。

 

 

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そこで田村さん、じっともこっちの顔を見つめながら「私は……」と少しだけ溜めながら、青学を受ける事を口に出します。二人の間に聳え立っていた名前呼びの高いハードルを飛び越えた今、もこっち、いや、智子と同じ大学に行くことに迷いはないようです。

 

 

 

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そして以前から何度か言及していた、加藤さんと特別仲の良いそばかすの女の子の名前が「夏帆」であることが明かされます。
交友関係の広い真子はすぐに顔が浮かんだようですが、仲の良い人間しか余り視界に映らないタイプの田村さんは誰か分からないようですし、もこっちに至っては人名であるかどうかすら分かっていないかもしれません。
ですが、下の名前って仲良くないと分からないものですよね。逆に下の名前で分かる真子の方が凄いのかもしれません。苗字だったなら二人もピンと来た可能性が…無いか。
しかしこのメンバーと夏帆との絡みが今後発生するフラグがあるとは…!どういう展開になるのか非常に気になりますね。

 

 

 

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……そして休憩も終わり図書室に戻る際、廊下をランニングするサッカー部の一団とすれ違います。
その中には智貴の姿も勿論あり、姉弟の間で視線が交錯します。
智貴は姉に視線を遣っていますが、智貴の横を走る男の子はどうやらもこっちよりも奥の方──つまりは加藤さんの方に視線を向けています。

 

そして……

 

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………………………最高!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

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何がどう最高なのかを言語化することすら野暮に感じてしまいますが、語らせて頂きましょう。
智貴といえば幼少期は姉であるもこっちの事が大好きで将来は結婚するとまで言っていましたが、いつの間にか姉は堕落しそんな過去も黒歴史に。
一時期はサッカー中に姉の失態を思い出せば思い出すほど怒りのパワーで好プレーが生まれるほどでした。
いつのまにか部屋に来て面倒くさい絡まれ方はするし願書はなくされるしで散々な目に合うこともあり、そんな姉に暴言を吐くこともありましたが、なんだかんだで「腐れ縁」と形容するのが正しいのか分かりませんが、そこまで険悪でもない姉弟仲は続いてきました。(喪102「モテないしいつかの冬休み」等)
……しかも最近のもこっちといえば、交友関係が広がり友達を作り、以前までのぼっちはどこへやら。

 

 

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喪123では遂に「もしかして姉(こいつ)って意外と普通なのか」という考えにすら至った智貴。
深夜ではわざわざ同じテレビで番組を見るなど、一度は冷え込みかけた兄妹関係もまた変化を告げつつあります。

そこでこの「ただのチビだろ」と、「スゲー美人じゃなかった」と横を走るチームメイトが言った相手がもこっちだったと勘違いしてしまう智貴。「姉がそんなこと言われるわけがない」と思ったらこの勘違いはあり得ませんし、誰かに恋愛感情を持っている様子のない智貴とはいえ、隣に美人の加藤さんが居るのにその存在に気付かず姉だけ見ていた、若しくは加藤さんを認識していても姉に言われたと思ってしまった…というのがどちらにせよもうありえないぐらい凄いことなんですよ。
智貴が手放しにもこっちに好意を示す事はめったに無いと思いますが、こういった所でポロっと姉への好意というか、悪くない印象を抱いているのが出てしまうのが萌えポイントといいますか……。いやはや、とんでもない爆弾がさらっとぶっ込まれたなあと思いました。ココが今回一番ぶったまげた、萌えたシーンですね。

 

 

 

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そして以前のように「弟を知っている」マウントを取ることもなく、自然に喪123での偶然の出会いを語る田村さん。喪133の頃と違って余裕があります。
そして図書室に戻り勉強を再会する一同。今度はテーブル席に移動したのですが、次第にうとうとと船を漕ぎ始めるもこっち。
それを見た加藤さんの行動は……

 

 

 

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一体何が起きているのでしょうか?

喪131の再来となる膝枕ですが、加藤さんがこれまでもこっちにどのような感情を抱いてこのように接しているのか今まで謎めいていましたが、ここで加藤さん自らの口から「下に妹や弟がいないから構いたくなるのかな」と自己分析します。
やはり母性本能のようなものをくすぐられているようです…この作品保護者多いな。

 

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そして三牛士ストラップを見せ、「あと1回分は恩返ししないと」と破顔しています。
あと2回膝枕するよ、という宣言なのでしょうか。三牛士の1個分の価値を超越しているサービスにもこっちも目を丸くします。

 

 

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何の店だこれ

 

 

 

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膝枕されてギンギンになるもこっち。体液(よだれ)を出さないように必死です。
「これはもう穴姉妹じゃなく姉妹(スール)」という表現からも激しい百合の波動をもこっちも感じているようです。「母子までもあるな…」とバブみまでセットです。

 

 

 

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そして加藤さんの膝の柔らかさとぬくもりを感じながら5月の終わりを惜しみます。この時間を幸せに感じているからこそ(終わってほしくないからこそ)この思いが強くなったのかな、という感じがします。
このさりげない「1・2年の時はあんな早く終わってほしかったのに…」という台詞からも現状を惜しむもこっちの思いの強さが伺いしれます。

 

 

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そして加藤さんが意図せずか…それとも意図したのか、うっちーの視線から逃れる形となったもこっち。(おそらく偶然だとは思いますが)というか見つけてどうする気なんだうっちー。

 

 

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そして結局雨はやまず帰る一行。職員室から傘を借りたのでしょうが、もこっちは加藤さんと相合い傘です。何故もこっちは自分の分を借りなかったのでしょう。なんでしょうか…詰めに来てます
図書室で待っていた時間を「時間の無駄だったね」と一言で切り捨てる田村さんを「ゆり!!」と叱る真子、やっぱり保護者が多い漫画だなと再認識させられます。
そしてそんな田村さんの言葉に「そんなことなかったけど」と言いつつ、互いの理解を深める…距離が縮まったことを喜ぶ加藤さん。

 

 

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そして田村さんがもこっちの馬鹿な思考を見抜くという理解が深い所を見せながらのオチとなったのでした。膝枕だけで三牛士一個分の価値と釣り合ってないんじゃないかと言いましたが、ここまでのサービスとなるといよいよ怪しい店じゃねーかって感じです。

 

 

今回のエピソードすべて通して加藤さんが大活躍でしたし、これまで加藤さんがもこっちに対して物凄い距離を縮めた理由というものが少しずつ見えてきましたようにも思えますが、この辺りの掘り下げがもう少し欲しいな、とも思います。(キッカケはネモと岡田さんの関係の修復というのは勿論ですが、それだけでは説明できない何かがあるように思えていたので)

…しかしその裏で、とんでもない黒木姉弟の爆弾が投下された回でもありました。果たして今後のかともこ、黒木姉弟の関係性やいかに。

……さっきもこっちが言ってましたけど、まだ5月ですよこれ。