場末の。

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ワタモテレビュー喪159「モテないしまだ謹慎中」

6月20日(木)に、待望の私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!の喪159「モテないしまだ謹慎中」が公開されました!

 

 

 

もこっちの謹慎の余波は喪159においても未だ続いているようです。
早く帰りたい、帰ってきてほしい。その思いが交錯する先とは…。

 

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今回のプレビュー画像はネモ田村さんです!
どうやらもこっちの返信しない癖はそれぞれにもやもやを招いているようで…

 

 

 

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今回の扉絵は窓越しの青空が印象的ですが、その手前には机に突っ伏したままのもこっちと肩がこったのか一つ伸びをする吉田さんの姿。
…まあ、共通して言えるのは二人ともぐったりしているということでしょうかね。
劇中で明かされるのは謹慎3日目の終了とのことでしたが、まだ半分というのが恐ろしいところですよね…。

 

 

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なんと反省文は毎日書くことになるようです。
このコマの描写で少し気になる点があります。
薄い字が二枚重ねのプリントの下に書かれている文字だと思われますが、この描写が正しいのであれば文章構成が殆ど上のプリントと同じである証左だと思われるのですが、もしそうであれば犯人はもこっち以外居ません。前回眼鏡の男性教師に「自分の文で書け」と言われたのを失念(無視)しているのでしょうか。



ここで「……ようやく3日目が終わったね」というもこっちの台詞で、まだ半分しか過ぎていない事が示されます。
そして辞書を取りにもこっちが教室に戻るシーンが挟まるのですが…。

 

 

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誰も居ない教室を眺めるもこっち。
足を止めて教室の全景を眺めます。
もこっちが授業を終えた時間はとっくに放課後であるので、本当に生徒と接するタイミングというのが無く…そこで誰も居ない教室を見てなにかこみ上げるものがあったのではないでしょうか。

早く友達と会いたい。
今のもこっちを苛んでいるのは接触を禁じられるという孤独なのですから、この誰も居ない光景というのは残酷といえるのかもしれません。(もしドアを開ける前に「ひょっとしたら誰か居るかもしれない」という希望があったとしたら余計にそうです)

 

 

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吹奏楽部姿の伊藤さんはこのシーンが初だと思われます。(喪117でこみさんの為に演奏していたシーンでは制服を着ています)
しかし「琴を粛清した人」という表現が非常にシュールです。シロッコかお前は。

そこで正直にお互いの名前をよく覚えてないので聞くやり取りをしつつ、遅い時間(17時)まで生徒指導室にいたことを労います。

 

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そこに「とてとて」歩きをしながらやってくるもこっち。「知り合いの知り合い」特有の認知はしているけどそこまで仲良くのない挨拶を交わした後のこのやり取り。
もこっちの一言は限りなく辛辣ですがその通りですし、親友であるはずの伊藤さんも「私もそう思うけど……」と否定しないのが小宮山さんの救えなさを象徴しています。

 

 

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そしてトドメとして吉田さんからは「イカレメガネ」もこっちからは「ド変態眼鏡」とどうしようもないイカレ蔑称ラッシュを受ける小宮山さん。
でも伊藤さんはそのイカれている部分に興味を惹かれているのですからしょうがないところです。

 

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伊藤さんのテディ服かわいい

伊藤さんが三年のこの時期までまだ部活を続けることに少し何か思うことがあるのか、続けて部活の風景を見つめる吉田さん。
その中に3人は智貴の姿を見つけます。
吉田さんともこっちは至って平凡な感想を抱きますが、伊藤さん…それでいいのか。異常者が好きすぎてまともな人を受け付けなくなっているのでしょうか。伊藤さんの今後が心配です。

 

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そして自宅に帰って携帯に届いた連絡を確認するもこっち。
田村さんは相変わらずの短文、ネモはオタク構文、加藤さんはママとそれぞれの個性がよく出たメッセージを送っていますが、怖いのは最後のメッセージです。そう、うっちーしかこんなメッセージを送りつける人物は存在しないわけですが、どこでもこっちの連絡先を入手したというのでしょうか…(「誰」という台詞から連絡先の相互交換をしていないことが分かる)

 

 

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そして翌日。
「加藤さんにだけは返信しとくか……」という他のメンバーにはない特別な計らいをしたもこっち。
ですが加藤さんはその真意を知ることはなく、「避けられてるのかな」と弱気な思考に。
加藤さんを慕う人や一目置く人は幾らでも居ますが、返信がない事でもやもやする相手というのはそうそう居ないわけで。もこっちの存在が加藤さんの中でどれほど大きくなっているかが分かる描写です。

 

 

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しかし、田村さんとネモがもこっちからの返事を受け取っていない事を知り、ささやかな優越感を覚える加藤さん。
しかし、文字だけの返事よりも遥かに上の「会った」という伊藤さんの言葉に反応してしまう加藤さん。伊藤さんが会ったのは完全に偶然によるものなのですが…。

 

 

f:id:ciel_machine:20190704015540p:plainこのコマが絶妙ですよね。
空気が一変したことが一目で分かる、というか。
話にすっ、と伺うように入り込む加藤さん。同じように「会った」という言葉に反応するネモと田村さん。
そして清涼剤の二木さん。二木さんのどこか抜けたリアクションが空気が一変したことをよく伝えてくれますよね。


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そして「何処で会ったのか」「いつなのか」「吉田さんは居たのか」という質問攻めにあう伊藤さんですが、相変わらずうっちーだけは色々浮いています。
うっちーだけの共通言語である「キモい」に対して驚く二木さんと「ぴく」と反応する加藤さん。二木さんがこの空間の癒やしです。

 

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そして自分だけの共通言語が通じなかったことに疑問を抱くうっちー。いよいよ認識が素で歪んできているようです。
まあ小宮山さんも自分しか盛り上がらない話題をする気マンマンなのでいよいよイカれ空間がこの辺りに充満している気がしますが。

 

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……先程得た加藤さんのささいな優越感を打ち下す圧倒的な材料。
「電話をした」…。
その相手の「成瀬さん」に穏やかな感情を抱いていないのは明らかでしょうね。いつも穏やかなはずの加藤さんが真顔になるシーンはやはりどこか不穏な気配が…。


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そんなやり取りの最中、蚊帳の外で可哀想な目にあっているのが南さん。加藤さんが伊藤さん達の話を伺うために座った席が南さんの席だったようで。
自分の席を陽キャに取られて何も言い出せないというのは陰キャのあるあるエピソードですが、南さんもまさかこの立場になるとは…。

とはいえ、喪157で吉田さんの席に座って「このままあいつらずっと謹慎ならまこっちの隣にいられる」と言ったしっぺ返しのような描写にも見えてしまいますが。

 

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そして真子の隣に移動する南さん。真子は友人に進路のことで相談されて手伝うために医療専門学校のパンフを読んでいました…真子も自分の進路で大変な時期だろうに大変です。
そんな真子に被せるように進路を委ねようとする南さんに対し、真子は「手伝うだけ」というスタンスを伝えるのですが…。

 

 

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真子が見ていたものと同じ医療専門学校のパンフレットを睨むように真剣に見つめる吉田さん。
真子に進路のことで相談したのはどうやら吉田さんだったようですね。
先日、伊藤さんが部活をしているのを見て触発された吉田さん、いよいよ「高3の夏くらいはなんかしねーと」という気になったようです。

 

 

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なら「高3の夏休みに免許を取れば?」と言い出すもこっち。
そんなもこっちが提案するのは「みんなどこか行ったりしたら楽しそう」というもの。
すると吉田さんは驚いたように──

 

 

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「お前がみんなとか言うようになんだな」
吉田さんは大きな変化のあった修学旅行からもこっちを見続けている存在です。
この感慨深げな吉田さんの台詞。
もこっちの中の心境に大きな変化があることは読者の我々もよく知る所ですが、吉田さんからこの言葉が発され、もこっちがそれを受けて自分の変化を自覚するというのが大きなところです。

 

 

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この台詞が出た理由を「謹慎生活で人と会ってないからキャラ変になってる」と自己分析するもこっちですが、やはり友達と会わない生活が数日間続いたおかげで「早く友達に会いたい」という気持ちが強まった結果なのだと思います。
「完全に陽キャの発想」なこのもこっちの発案に「卒業旅行的な」ノリならアリだと思い、次第に免許を取るのに乗り気になる吉田さん。
免許のためにバイトをすることも視野に入れ始める吉田さんですが…。

 

 

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吉田さんの進路に対する適当な考え方を叱る真子。
専門学校のパンフレットをわざわざ読んで考えてあげていたぐらいなのにこの揺れっぷりには真子が怒るのも当然ですが、それだけ吉田さんの進路に対して真剣に向き合っている証拠(吉田さんを心配している)なのだと思います。
吉田さんだけの問題じゃない、という表現からは真子自身も含まれているのでしょうね。私にとっても他人事じゃないよ、ということなのです。
誰にでも優しい真子ですが、吉田さんに対しては特に特別な好意があることが伺えますね。

 

 

もこっちと吉田さんの謹慎から、次第に変化が生じ始めた「待つ者」と「待たせる者」の心境。
果たしてこれだけ溜め込んでいる感情、謹慎が終わった時どうなることやら…。誰か爆発しないか心配です。