場末の。

ワタモテの感想記事がメインです。たまに他の話題を取り扱った記事も投稿します。

ワタモテレビュー喪153「モテないし2度目の球技大会」

3月21日(木)に、待望の私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!の喪153「モテないし2度目の球技大会」が公開されました!

 

 

www.ganganonline.com

 

 

 

いよいよ球技大会も残す所準決勝と決勝の2試合のみとなり、球技大会編のクライマックスも近づいてきました。
話のタイトルには2度目の球技大会とありますが、果たして誰にとっての──誰の視点から語られるエピソードになるのか気になりますが、少々意外な人物ともいえるかもしれません。
エピソードの中心として語られるのは初の人物。それは……。

 

 

f:id:ciel_machine:20190404000140j:plain
今回のプレビュー画像は伊藤さん小宮山さんです!
「さっきの動画」とは一体何を映したものなのでしょうか…?

 

 

 

f:id:ciel_machine:20190404000126p:plain
準決勝前の昼休み、もこっちと関わりの3-5女子による輪になっての食事タイム。最近は見慣れた光景になりましたが、改めて交友関係広がったな、と。
ネズミー前が特に顕著でしたが、それぞれのグループがもこっちと関わりがあってもこうやって一堂に会することは無かったですからねえ。
……と、手前側にネズミーではほぼ別行動だった、こうやって交わるのは少し珍しい二人組も混じっているようです。

 

 

 

f:id:ciel_machine:20190404023521p:plain
岡田さんいわく「適当に組んだチーム」だそうですが、勝利に執着していないとはいえなんだかんだで田村さん以外は嬉しい気持ちがあるようです。
そういえば卓球とソフトボール、両方共順調に勝ち進んでいるんですね。ほとんどのメンバーが運動部に所属している訳ではないと思うのですが、実は運動神経が良い子が多いクラスなんでしょうか。
もこっちも(私も優勝とかはどうでもいいけど やることがあるのはいいな 暇じゃなくて…)とおにぎりを頬張りながら、恐らくは以前の早々に敗退して蟻と戯れていた時のことを思い出してのモノローグが入ります。

 

 

f:id:ciel_machine:20190404000619p:plain
出た。


すると、そんな会話の流れを切ったのは小宮山さん。
プレビュー画像のコマを挟み、伊藤さんの撮ったという動画をソフト参加者に見せようとします。
その内容は次に対戦するチームの対戦風景でした。やはり、一人だけ熱量が違いすぎて浮いています。

 

 

 

f:id:ciel_machine:20190404002047p:plain
次の相手ピッチャーがソフト経験者の動きであることを見破る小宮山さん。
そしてまるで監督かのように自分のチーム戦力でどう戦うか思考する小宮山さん。
そもそも球技大会でここまでやる必要があるかは置いておくとしても、はっきり言って動画を撮影することも、こうやって相手ピッチャーの戦力を分析することも効果的かというと微妙なものと思われます。(例え相手がうまいことが分かったとしても、素人ばかりのチームではほぼ対策を取りようがない)
では何故こんなことをしてしまうのかというと……。

 

 

f:id:ciel_machine:20190404002249p:plain
「(効果はともかくとして)やってみたかった」。これに尽きるのです。
その小宮山さんの精神状態を見抜いてか、伊藤さんの非常に正確な小宮山さんの分析が入ります。
小宮山さんが運動部に所属していないからこそ戦力分析みたいな事をするのに憧れていて、つい動画撮影やら何やらしちゃうんです。つまりはノリノリで浮かれちゃってる状態な訳です。(小宮山さんの気持ちは凄い分かる)
そして伊藤さんは小宮山さんがそういうノリノリ状態になっていることを察しながらも、水を差すようなことはせず黙って付き合ってあげてるというわけです。
例えるなら、夢を見る子供に付き合ってあげる親の図です。親は子供のやりたいことをあんまり効果がなくてもやらせてあげるものなのです。

 

 

f:id:ciel_machine:20190404002323p:plain
小宮山さんがそれだけ情熱を向けていた敵情視察ですが、智貴よりは優先順位は低かったようです。
……というか、朱里ちゃんとの変態シスターズは智貴がサッカーする度にお互いに召集掛けて一緒に観戦してるんでしょうか。仲が良くて何よりですが、智貴視点からすると……。

 

 

f:id:ciel_machine:20190404002556p:plain
そしてスポーツ漫画モードから少女漫画モードに一瞬で切り替わる変態こと小宮山さん。伊藤さんからの分析も辛辣です。というかさっきから伊藤さん、小宮山さんの分析ばっかじゃねーか。
……しかしこの話の序盤から中盤まで伊藤さんによる小宮山さんの心情の分析が続くのは、伊藤さんが小宮山さんの異常性に愛想を尽かさずいつも隣にいて付き合ってあげる理由の判断材料になりそうです。
つまり、それは「隣に居て飽きない」「楽しい」からではないでしょうか。巷では人間観察が趣味と公言する人も居ますが、そんな趣味の人にとって小宮山さんは観察対象として最高ではないでしょうか…生半可な場合は裸足で逃げると思いますけど。

 

f:id:ciel_machine:20190404003958p:plain
そしてふと、伊藤さんは(ことと初めて会って話した時こんなだったかな? もっとこう…)と小宮山さんとの出会いを思い出そうとします。
というか、唯一の友人に現在の振る舞いを「こんな」と表現されてしまう小宮山さん……。

 

 

f:id:ciel_machine:20190404004038p:plain
時は二年前に遡ります。
当時1年生だった伊藤さんの所属するクラスは1学年上のクラスに敗退。
慰め合うクラス女子の輪には入らず、外からそれを眺める伊藤さん。
すると、そこを通りがかったのは在りし日の小宮山さん。
球技大会にも関わらず、時間を潰すためか本を取り出して中庭で一人読み耽り始めます。
小宮山さんは5巻登場時にも図書委員として既に活動しているのが描写されているぐらいの本好きですからね。最近はその辺の描写は鳴りを潜め、狂人としてしか描かれていないのですっかり忘れていました。
伊藤さんはそんな小宮山さんに「隣いい?」と声をかけ、少し距離を開けて同じベンチに座ります。
伊藤さんが声をかけたのは同じく一人で居ることが多いからか、それとも何かに惹かれたからなのかは分かりませんが、伊藤さんから声をかけたというのは納得です。小宮山さんはロッテと智貴以外には興味が余り無いので、他人に自分から干渉するということ自体あまりしないタイプでしょうからね。(喪117ではロッテの応援歌で伊藤さんと友達でよかったことを再認識するレベルの薄情さを披露しています)。

 

 

 

f:id:ciel_machine:20190404004209p:plain
このコマでも、二人は同じクラスでありながら、伊藤さんはクラスメートである小宮山さんの名前を覚えているのですが、逆に小宮山さんは伊藤さんの名前を覚えていないという描写が入ります。小宮山さんが他の女子を認識する時は大体智貴絡みであり、しかも軒並み「メスブタ」で覚えてますからね。
小宮山さんは自分の関心のない事柄に関してはどこまでも興味が無いけども、関心があるものに対しては誰よりものめり込むという両極端な一面があるのでしょう。

 

 

 

f:id:ciel_machine:20190404004540p:plain
前から声をかけようとしていた事を明かす伊藤さん。小宮山さんの日常は昼は読書、夜は野球観戦と趣味のサイクルで構成されています。
そして伊藤さんが話を広げようとプロ野球の観戦なのかを聞きますが、話の最中であるにも関わらず本の世界にのめり込んでしまう小宮山さん。
一見失礼な行為ですが、このコマの描写(キラキラエフェクトと、美しく描かれた小宮山さん)からして、伊藤さんはそれを気にしていないというか、何かにのめり込む小宮山さんの姿を肯定的に捉えているのではないかと推測できます。そうでなくちゃあとっくに愛想を尽かしていそうですし…。

 

 

f:id:ciel_machine:20190404004734p:plain
そして実は話自体は聞こえていたらしく、宣教師の如くロッテの布教活動を開始します。「そんなに興味ないから」と断ろうとしますが、「ロッテを知っているってことは野球を好きなことと一緒」などという気の狂ったような暴論をかざします。幾ら本拠地が千葉県だからといって限度があるのではないでしょうか。

 

 

f:id:ciel_machine:20190404005745p:plain
そして「思い出したらそんなに変わってなかった」という結論に至る伊藤さん。
昔は今ほど狂っているというか過激に表に現れることがなかった(食堂のような感じ)だけで……主に友貴の有無によるものなのでしょうが、本質的な部分はやはりブレていないということなのでしょうね。

 

 

f:id:ciel_machine:20190404012137p:plain
そして伊藤さんの操作ミスで智貴の盗撮動画が暴かれてしまいます。
当然小宮山さんの智貴のムーブに日頃激怒しているもこっちはこれに憤慨しますが、伊藤さんは「ことに頼まれたから」撮影したと自供します。頼まれたから盗撮行為を平然と手伝うというのもさすが伊藤さんと言わざるを得ません。
そして小宮山さんに激怒するもこっちですが「肉眼で見て 夜は映像を分析精査する必要があって…」という返答をする小宮山さん。何を分析精査する必要があるんでしょうか…。野球の試合は関係ない筈なんですが非常にごちゃまぜになってる気がします。

 

 

f:id:ciel_machine:20190404014609p:plain
ただ、そんな歪んだ関係とも言える小宮山さんと伊藤さんの組み合わせにも最近には変化が。
それは「話しかけてくる人が増えた」こと──。
これは、修学旅行以降のもこっちと同じ変化ですね。
そして話しかけてくる人というのは、ネズミーでネモの言っていた普通の女子高生のグループとはまた違う…伊藤さんが一年生の頃外から見ていた輪とはまた違う、本心で話し合う事のできるメンバーだからこそなのでしょう。この岡田さんの「なんか大変そうだな」という台詞は我々からすれば岡田さんは純粋な人間であることは分かっているので、素直に受け取ることのできる台詞なのですから。

 

それに対しての「ことがおかしくなってる時はことも私も楽しい時だから」という返答。一見イイハナシダナー…?となりそうな台詞ですが、冷静に考えてみれば結構狂気じみた台詞です。
ですが、1年生の頃から好きなことになると周りが見えなくなる小宮山さんにずっと付き合ってきた伊藤さんなのですから、小宮山さんのそういう偏執じみた一面を好きで付き合っているのはあるのでしょう。見てて飽きない、という表現が一番適しているのかもしれません。
しかし伊藤さんがそういう小宮山さんの狂った部分を好んでいるにも関わらず、小宮山さんの関心は伊藤さんに偏執的に向くことはないと考えると、なんだか切なさを覚える関係性でもあるような気がしてきました。考えすぎですかね。

 

……それにしても、以前から伊藤さんファンの私としては「過去に命を小宮山さんに助けて貰ったぐらいじゃないとこの伊藤さんの献身っぷりはおかしい」と思ってきたのですが(度々当ブログでも言及しました)、伊藤さんの口から小宮山さんのイカれた部分が楽しい、という評を聞けて納得しました。皆イカれてるんです。