場末の。

ワタモテの感想記事がメインです。たまに他の話題を取り扱った記事も投稿します。

ワタモテレビュー喪133「モテないしつながっていく」

4月26日(木)に、待望の私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!の喪133「モテないしつながっていく」が公開されました!

 

 

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これだけ多くの魅力的なキャラクターが、毎話新しい関係性を紡ぎ、我々読者が見たこともない表情を見せてくれるにも関わらず、まだ繋がり・絡みのない……会話イベントの描かれていないキャラクター達が存在します。
いつもは本編紹介に入る直前にご紹介するプレビュー画像ですが、先にご覧頂きたいと思います。

 

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ネモ、岡田さん……ここまでは見慣れた組み合わせですが、その横に居るのは伊藤さん!?
えっ!?ネモ&岡田さんペアが伊藤さんと一緒に食事を!? 
出来らぁ!!

 

なんというんですかね、こう……。
漫画の切り取られた1コマを見た時、「えっ!?このキャラクター達が同じコマに居る!?」とびっくりしてワクワクしてしまう漫画なんて、早々無いと思うんですよね。
わたモテには毎話毎話ワクワクさせられっぱなしで、いつも感情を激しく揺さぶられてばかりですが、どういう経緯で伊藤さんがネモと岡田さんと共に食事を取っているのか、もうページをめくりたくてしょうがない気持ちになりました。

そんな今回の話のタイトルは「モテないしつながっていく」
今までのつながりの連鎖の先に、もこっちの今がある。そしてそれは強く根を張る大木のように、枝分かれしながらもまだまだ未来へと伸びていくのです。それを追いかけられる幸せを噛み締めながら、早速本編を読んでいくとしましょう!

 

 

学校に鳴り響くチャイム──そろそろお腹も空いてくるお昼ごろ、「クロー」ともこっちを呼ぶネモに対し、「んっ」と肩の力を抜いたような声で返すもこっち。
なんだかんだで、もこっちもこの特別な呼び方が馴染んできたようですね。

 

 

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ネモが「まぁいいや それよりさ明日一緒に学食行かない?」と、もこっちを昼食に誘ったのは前回のエピソードですので、どうやら今回はその翌日の話のようです。
……と、そんな事より。岡田さんがもこっちと食事をしたい……だと!?
遠足編以前ではとてもありえなかったこのイベントにもこっちは困惑しているのか、眉をハの字にして冷や汗を流します。

 

 

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……が。どうやら岡田さんは、遠足でもこっちに迷惑をかけてしまったことを気に病み、お詫びとしてご飯をおごりたいようです。
岡田さん、義理堅くて優しい子ですよね。
もこっちとしては「迷惑をかけられた」というような意識はあまり無いようですが、あの時の岡田さんは精神的に余裕がなく、もこっちに突っかかり気味なシーンもありましたから、普段は優しい性格の岡田さんとしては気に病むのも仕方なしです。
……ひょっとしたら前回、ネモが珍しくもこっちを昼食に誘ったのは、岡田さんの気持ちを察してこういった機会を設けるためだったのかもしれません。だとしたら素敵ですよね。
今回のエピソードでは、どちらかと言えばもこっちに言いたいことがあったのは岡田さんの方で、ネモはただ一緒に食事をしただけでしたからね。(特に用事はないけど一緒に食べたかっただけ、というのも微笑ましいですが)

 

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さりげない委員長 [私モテWiki]の再登場シーン。

 

そして喪97以来となる、ネモ、岡田さんと一緒に食べる学食……。
の筈でしたが、食券機の待ち列でこみさん・伊藤さんペアと鉢合わせしてしまうもこっち。
「あ!」と同時に声を出してしまう辺り仲がいいのか悪いのか……相変わらずのシンクロ率です。
一方のネモは、伊藤さんとこみさんを自然に食事に誘います。なるほど……衝撃的なプレビュー画像までの経緯がたった1ページで判明してしまいました。どんだけ濃くてテンポが良いんだこの漫画。

 

そして食券機までたどり着いた岡田さん、特に値段の指定もなく「何食べんの?」ともこっちの選択に委ねます。
が、委ねられたもこっちは……

 

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あっ……これ凄い分かる……(頷きながら)
「高いのは頼みづらいし安すぎるのはわざとらしい」……本当にあるあるですよね。
こういう思考に一度陥ると、大体メニューの中間辺りに手が伸びがちです。もこっちも「かけうどん」ではわざとらしすぎると思ったのか……

 

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無難な選択であるところのきつねうどんに落ち着いたようです。偶然かもしれませんが、きつねと言えばもこっちのマフラーでお馴染みですね。
一方のおごる側の岡田さん、もこっちと同じきつねうどんを選択します。
もちろん、「岡田さんも今日はきつねうどんを食べたい気分だった」という可能性は十分ありますが、この「同じ食べ物を選択する」という岡田さんの行動は一つの(無意識下の?)好意的な(プラスの)感情に基づく同調行動ともとれます。
岡田さんともこっちが喪118「モテないしオラつく」の時の関係のままであれば、岡田さんがこの選択を取ったかは分かりません。寧ろ「二度と会いたくない奴」と同じものを注文することを嫌がり、意図的に違う食べ物を注文するといったことさえあり得たかもしれません。
喪126で「あまり他人に合わせない」とネモから言われているぐらいですから、岡田さんのこの行動は、女子グループでよくある強迫観念的な同調意識によるものでは絶対にないでしょう。これが、岡田さんがもこっちに対しての認識を好意的なものに改めた末の無意識による行動だとするなら、私はとても嬉しいです。そうであって欲しいな、と思います。

 

 

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そして場面は転換し、もこっちを構図の中心に据えて皆が一つのテーブルに集います。どこか象徴的にも感じる一コマです。

 

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以前のもこっちが清田くんグループと食事をした時は、グループとの心の距離がそのままテーブルとの距離として(漫画的に)表現されていましたからね……。この時の清田くんのポジション(グループの中心的な存在)が今のもこっちのポジションと言っても過言ではないわけで……この時点でまさかこうなるとは誰が予想できたでしょうか……。

 

そしてネモは、まずこみさんに伊藤さんとの関係性を聞きます。
ネモとしては何気なく振っただけであろうその話題でしたが……。

 

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話はまさかの方向へ。ネモはもこっちとこみさんが旧知の仲であることを知ります。
早速ネモはこみさんともこっちとの関係を探りますが……。

 

 

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……相変わらず息ぴったりだね君らは!!

 

 

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遠足編のシューティングギャラリーにおいても、もこっちとこみさんの息ぴったりなシーンがありましたね。
「いや違くて……」という、否定の台詞まで一緒だったんですから本当に面白いです。
そんな二人の漫才芸のような息の合いっぷりを見た周囲は……。

 

 

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「この二人……実は仲良いんじゃ?」
そんなモノローグが聞こえてくるかのような一瞬の静寂。
伊藤さんに限っては先程のシューティングギャラリーの時の記憶がフラッシュバックしている可能性もあります。
実際、岡田さんに関してはそう思っていたことが明確に示されますが……。注目したいのは、ネモです。

「なんか息ぴったしだな 本当は仲良いんじゃないの?」
「でも普通面と向かって仲悪いとか言えないじゃん いいなそういう関係」

 

岡田さんは微笑みながら二人の仲を、茶化すと言うよりは率直に羨ましがります。
そうですよね。「喧嘩をするほど仲がいい」という言葉もあるぐらいですし、本当に仲が悪いのであれば、お互いに「こいつとは仲良くないよ」とズバッと言うよりかは、口もききたくないというのが殆どだと思います。
この二人の奇妙な関係性を繋ぎ止めているのはゆうちゃんと智貴の存在が大きいのでしょうが、それは傍目から見ては分かりませんからね。岡田さんの視点から見たら、互いに素直な感情をぶつけ合える良い関係のように見えてしまうのかもしれません。

……ん?
素直な感情をぶつけあえる良い関係……?

 

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………………。

 

ネモはこの会話に関して、沈黙と無表情を保ち続けます。弟の智貴の話題に移るまで、一言も発しません。後々のシーンでも明らかですが、他の話題に関しては饒舌に喋っている分、この沈黙は浮いています。普段のネモであれば、岡田さんのこの発言に乗じてもこっちを茶化したり、岡田さんに同意して笑顔を見せたりするのでしょうが……。
……ネモの目にこの二人の関係がどう映ったのかは、想像に難くありません。

 

 

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これまで、明確にネモの心情がモノローグで描写されたことはあまりありませんが、私なりにネモの心情を推測しながらまとめてみます。
ネモは「うまく演る(空気を読んで皆に合わせる)」のを求められる「普通の女の子のグループ」に嫌気が差し、「普通じゃない」素直な感情をぶつける事のできる「素のクロ」を引き出そうと、上の画像のシーンのように遠足編以前からちょくちょくもこっちに突っかかるような行動をとり、遂にその思いが結実したのが喪126「モテないしあだ名で呼ばれる」でした。

 

 

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「ようやく会えた」。サラッと言っていますが、素のもこっちを引き出すのに苦労したことが伺える台詞です。

 

これまでも何度か推測として書いてきましたが、ネモにとってもこっちは高校デビューをするきっかけ(「うぇーい」)を与えてくれた人物でもあり(南さんの台詞で、「(根元は)オタってことはやっぱ高校デビュー」とも言及されています)、それと同時にその高校デビューで覆い隠した本当の自分(アニメ好き、声優志望)を、皆にさらけ出す勇気を与えてくれた存在でもあるのです。

 

……が。自分が苦労して「ようやく会えた」素のクロを、こみさんはあっさりと引き出しています。そんな光景を見て、茶化す余裕などあるわけがないのも頷けます。(この後にもそれが伺えるシーンがあります)

 

一方、そんな視線を向けられたもこっちは、なんとかこみさんとは「別に仲良くない」ことを立証しようとしますが、否定すればするほど「素直じゃない(速攻で落とされる)ちょろいヒロイン」のように見えてしまうことに気づいてしまいます。

 

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そこで智貴の話題を出すのですが、それはこみさんに止められてしまいます。
この話題に発展してしまうとこみさんが今まで数々の醜態を晒した事が明らかになってしまいますし、犬夜叉の弥勒の風穴の如く自分で制御しきれない状態になってしまうからでしょうね。
……まあ、その思いも虚しい展開になってしまうのですが。

 

 

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ここでこみさんともこっちの仲から話題が逸れ、ネモが満面の笑みと共に会話に復帰します。「お姉ちゃんって感じしない」というワードのチョイスからもいつものネモらしさが戻ってきたところですが、その時予想外のところからネモにかけられる声が……。

 

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田村さん!?どうして此処に……!?
弁当を教室で食べている筈では……!?

 

 

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気まずそうに冷や汗を流す真子。この汗の意味は……。


ああ、なるほど。真子が誘ったから、ですか。それなら……。
……。
本当にそうなんでしょうか?

 

 

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普段弁当派の田村さんと真子が食堂に来るためには、前日に予め決めておく必要があります。
以前(喪97)、そのことでもこっちが田村さんを昼食に誘うも断られてしまった事がありました。

 

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また、喪132の田村さんの発言から、昼食休憩時点では明日学食で食べる予定は無かった事が伺えます。
よって田村さんの言うことが本当であれば、真子が誘ったのは前日の午後以外にありません。
ですが、中庭に居なかった真子はネモがもこっちを昼食に誘ったことを知らないので、「明日は私達も学食に行こうよ」という流れには、真子が気まぐれを起こさない限り発展しません。描写されていないシーンでもこっちが真子にその事を伝えていない限りは、田村さんの方から前日の内にその事を伝えた可能性がかなり高そうです。
……という事を踏まえると、「偶然真子が学食に誘った」と考えるよりは、田村さんが明日もこっちがネモと一緒に学食を利用することを伝え、口裏を合わせてもらったか、真子に心情を察してもらったかのどちらかと考える方が自然なように思えてきます。何故なら、「田村さんがネモを牽制したかった」という動機で学食に来たと考えるほうが、今まで昼食には弁当を持ってきていた真子が突然「明日は吉田さんと学食に行こう」と言い出すよりは自然なように思えるからです。テーブルのポジションから見ても、ネモともこっちの会話が聞こえる席を選択していますし、そういった目的があって訪れたと考えたほうがこれもまた自然です。


……田村さん、「友達のもこっち」を取られることを恐れるあまり……ということなのでしょうか。ゆうちゃんと出会った時と同じ症状が出ています。

 

 

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一方のネモ、田村さんに声を掛けられた瞬間こそ汗を流していましたが、落ち着きを取り戻したのか、その田村さんの発言内容から話題を発展させるという冷静さを見せます。
「知らないことばかりだね 中学のことも 弟くんのことも」
……この言葉の続きは、「これから知っていければいいな」でしょうか。

 

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が……!田村さんはネモの発言を一つ一つ拾い、それにマウントを取ろうとします。
先程から田村さんが多用している「私は」という言葉は何気ないごく普通の主語なのですが、「(あなたと違って)私は~」という、「自分」の優位性を強調する効果を持っているように感じます。


そして喪124を彷彿とさせる、田村さんの「相手の知らない黒木さん」を知っている事のアピールが続きます。
智貴と話したこともあるし、旅行先で売っているあのキーホルダーが好きだという事も知っていて(これは田村さんの誤解ですが)、しかも触ったこともある……と。

 

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もうとにかくネモに対してなんでも良いから優位に立とうと、ネモが経験していない・知らないであろう(もこっちに関係する)出来事・事象ならなんでも持ち出そうという感じです。
一方で、暴走してしまった田村さんを見つめる真子は冷や汗を流します。
「南さんみたいだったよ」とトイレで言ったことを思い出しているのではないでしょうか。田村さんの場合、「分からない話をずっとする」動機が「友達を取られそうだという余裕の無さ」「焦り」に起因するもので、南さんのそれとはまた動機が違うとは思いますが、それでも田村さんの悪い癖が出てしまったと言わざるを得ません。

 

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遠足編の最後で、ネモは「田村さんが嫌でもからんでいくよ」と田村さんに告げましたが、今回はネモが嫌でも絡まれているという逆パターンで、ある意味この時の言葉の返答という風にも解釈ができますね。
また、ここで田村さんが智貴の話題を出しているのは、あくまで「もこっちに関連すること」でネモに対して優位を取りたいがための行動であり、智貴に対する接触自体を自慢する目的ではなかったのですが、それは思わぬ方向に飛び火してしまいます。

 

 

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それはコオロg……いえ、間違えました。原幕の狂犬です。

 

 

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昆虫から哺乳類への劇的な進化を一瞬で遂げたこみさん、ヤの付く職業のお方のようなポージングで、田村さんを睨みつけます。
一方の伊藤さん、常時心の中に穏やかな川でも流れているのでしょうか。ちょっとやそっとのこみさんの奇行では全く動じることなく、寧ろ「さすが こと」周囲をどん引かせた事に感嘆すら覚えています。それで良いのかよ
それにしても伊藤さん、相変わらず良いキャラしてますよね。以前急に始まった時には流石にどん引きしてしまいましたが、「ことに対してもう引くことはないと思ってた」というだけはありますよね。伊藤さんは、普段どれだけこみさんが暴走しているのを見ているのでしょうか。

 

 

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「隙あらばロッテ」の好例となるシーン。伊藤さんは人生二週目のような寛容さを持ち合わせている。

私的な印象ですが、こみさんは千葉ロッテと智貴が関わりさえしなければ、修学旅行で一人ぼっちのもこっちを気にかけたり(喪79)、(これは智貴関連ですが)時には純粋な天使の翼が生えたりする(喪108)など、優しくて可愛い子だと思っているのですが……。
とはいえ、自己紹介の時ですら隙あらばロッテアピールをしているので、ロッテと智貴が関わらないタイミングがあまりないのかもしれません。貴重な伊藤さんとこみさんの二人の短編でも、ロッテの応援歌を演奏して貰ってましたからね……。

……ってかこみさん、触った箇所が問題なのかよ。

 

 

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そんな狂犬と化してしまったこみさんを諌めるのは、我らがもこっちでした。
女の子の顔に水をかけるという、人によっては更に怒りかねないような行為ですが、それがこみさんには一番効いたのか怒ることもなく冷静さを取り戻します。
顔を洗ってサッパリしろだとか、頭を冷やせだとか、そういう意味合いも含んでいるでしょうし、そもそもカッとなって熱しきった頬にはその冷たさがよく染み渡ることでしょう。

 

すると小宮山さんは「悪い……最近ロッテの大型連敗とかでストレスがたまってたのかも……」と、「もこっちの友達」に迷惑をかけてしまったことを謝罪します。ここでもやっぱり千葉ロッテが絡んでくるようです。「いや知らねえよ……」と返すもこっち、本当にその通りです。

 

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岡田さんの淡々とした(メガネやべー奴だな……)という人物評と、伊藤さんの(ことと普通に話せる人いるんだ…)という人語の通じない獣であるかのような扱いが笑いを誘います。
これで伊藤さんは自分以外にもビーストテイマーが現れたのかと、もこっちの事を一目置いたかもしれませんね。
岡田さんは慌てず騒がずの冷静な人物評を送っており、自分の関わらない範囲でのやべー奴耐性が高い(寛容)のかもしれません。
一方のネモは、無表情、無口。
わたモテの三点リーダー(「……」)には意味がある、というのは持論ではありますが、今回のこのケースも、豹変したこみさんを一瞬で落ち着かせ、そして諌めるためとはいえ「顔に水をかける」といった行為や、「気持ちの悪いからみかた」「知らねえよ」といった少し棘のある言葉のやり取りを全く気にしない二人の関係性を見て、前述の通り複雑な感情を抱いているのでしょう──それはきっと、羨望に似た感情だと思われます。
田村さんが「もこっちの一番の親友」のポジションであるゆうちゃんに嫉妬してしまう一方で、ネモが「もこっちと一番素で喋りあえる」こみさんに憧れてしまうのは、何か運命すら感じてしまいます。

 

 

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「私の友達」というもこっちの言葉に嬉しさを隠しきれないのか、頭の中で反芻する田村さん。やはり田村さん、もこっちに蠱惑されきっているようです。
するとここまで沈黙を貫いていた吉田さん、コップに水を入れに行くのですが、そこで喪123ぶりに智貴と再会します。


どうやら吉田さん、智貴に対して「小僧」呼びが定着してしまったようですが、智貴はどうやらその呼び方が気に入らないようで「小僧か お前も学食か?」という問いかけに対して「小僧ってのやめてもらってもいいっすか」とまず返答します。
するとこれが吉田さんの気に障ったのか、「じゃあ名前教えろよ」肩を組んで引き寄せます。
……え!? これは我々の業界ではご褒美ですが、智貴はもこっちに流れるヤンキー嫌いの血を見事に継承していることもあり、内心(うぜ……)と辟易した様子で──

 

 

「おい!」

 

 

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唐突な千葉ロッテへの応援が笑いを誘う

 

 

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www.youtube.com

↑登場BGM

 

原幕の狂犬が自分の男へのお触りを許すはずもなく、ヤンキー相手に恐れず食って掛かります。一方の智貴は以前の「見てみたいなちんちん事件」といい本当にろくな目に合わないまま食堂での昼食を終えるのでした……。

 

いやはや……今回も凄い面白かったです。信じられますか? これ、たった6ページの内容なんですよ?
短いページの間にどれだけ内容を詰め込めるか選手権でもやってるんじゃないのかと思うぐらい濃いんですが!?
今回は久々のこみさんのメイン級登場回、ひいては伊藤さんの出番の多い回であり、待ち望んでいたこともあってとても嬉しかったのですが、やっぱこみさんはやべーな、別格だなと思い知らされることになりましたね。
そんなこみさんに続いて、朱里ちゃんの出番も早く来て欲しいですね。後伊藤さんの出番がもっと見たいです(私情)。

 

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「もこっちに落とされる」。今聞いてみると違う意味に聞こえてくる不思議(蠱惑的な意味で)

 

 

また、今回の岡田さんは終始穏やかで、平常時の岡田さんの性格の良さをよく見ることのできた回でもありましたね。伊藤さん並にとても冷静だったのが印象的でした。
田村さんは、やはり根本的な部分では喪124から変わっておらず、不安定な部分を心の奥底に抱えたままなのかな、と。早くその不安が落ち着いてくれると良いのですが……となると、やはり「名前呼び」なんですよねえ。「私の友達」と言われただけで反芻するぐらい喜んでしまうのですから、もし「ゆり」なんて呼ばれる日が来たらどうなるんでしょうか? 布団にうずくまったりしませんか?
一方、田村さんのマウントを受ける形となったネモは終始冷静でした。「嫌でも絡んでいく」と言った手前、何も言えないのもあるかもしれません。が、それよりも特筆すべきはやはり、今後の小宮山さんに対する視線の変化です。間違いなくネモは小宮山さんに対し、やべー部分はともかくとして一目を置いた筈です。小宮山さんはもこっちグループ外の人間ですが、果たしてこれからどうネモと小宮山さんが絡んでいくのか、期待が高まります。

 

 

さあ、ますます目を離せなくなったわたモテ……もう続きが読みたくて仕方がありませんが、二週間後の更新を共に待ちましょう! ステイ、ステイ……。

 

P.S. 今回のエピソードでついつい背景にうっちーの姿を探してしまったのは私だけでしょうか?