場末の。

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ワタモテレビュー喪154「モテないし球技大会を終える」

4月4日(木)に、待望の私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!の喪154「モテないし球技大会を終える」が公開されました!

 

 

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6話に渡って続いた球技大会もいよいよラスト。
より仲が深まった(ゆりもこ、もこしず)り、思わぬところ(ゆりネモ)で連携を取ったりするなど関係性の変化が見られた今回の球技大会。どのような結末が待っているのでしょうか。
そして順調に勝ち進んできた3-5卓球・ソフトボールチームの行く末やいかに…!?

 

 

 

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今回のプレビュー画像は加藤さんともこっちです!
………。

ほう…プレビュー画像からネタバレですか…大したものですね。

 

 

 

 

 

 


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準決勝までたどり着いた3-5卓球チーム。
しかし無情にも対戦相手の放ったピンポン玉が加藤さんの横を鋭く抜けていく描写が入り、加藤さんは敗北を喫してしまいます。
ゲームセンターで同席するまでは「3-5か」「もうなくなった」ぐらいしかまともなセリフが無かった二木さん、なんと敗北を詫びる加藤さんに真っ先にフォローを入れます。それに続いてコミュ力のあるネモもフォローを入れるという…。二木さん、やはりゲームグループの姫ならぬ王として君臨しているだけあって、チーム戦で味方が負けた時の気遣いというのには慣れているということなのでしょうか。

 

 

 

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そして今回記念すべき初勝利を収めた田村さん、まさかのマウント取りです。どんな思考回路をしていたら真顔でこの煽りが出来るのかが分かりませんが、田村さんだからとしか言い様がないところです。
そんな負けた一人であるもこっちは「3位決定戦もあるし」と切り替えの言葉を掛けます。二木さん・もこっちの陽でない者達の気配りが際立ちます。

 

 

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一方の3−5女子ソフトボール組ですが、小宮山さんが対戦前にマークしていた3−6のソフトボール経験者の黒髪ポニテさんに手痛い一発を浴び、4−5でサヨナラ負けを喫してしまいます。
敗戦の弁は「勝負を選んだ私の責任」「歩かせるべきだった」と投手である南さんを庇うもの。これあれです、スポーツ新聞によく載ってるやつです。

 

 

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そして我らが3-5はプレビュー画像の通り男子バスケ3位・女子卓球3位・女子ソフトボール3位の成績で総合3位に。帰宅部が多いイメージなのですが優秀すぎますね。
表彰状を受け取ったのは、最近はもこっちにグループメンバーを取られ気味とはいえやはりクラスの中心である清田くん。
鈴木くんによる「一回戦負けした奴がなんで代表ヅラしてんだよ」という冗談交じりのヤジが飛ぶ中、加藤さんは「3位になれてよかったね」ともこっちに声を掛けます。
個人戦ならまだしも、学校行事のこういったもので空気を読まず本気で勝ちに行く(伊藤さん談)のは小宮山さんぐらいのものですが、空気を読みつつもなんだかんだで勝てたら嬉しいのは人間のサガ。
(最後はまぁ勝てて良かったか)と、3位決定戦で勝てたことを少し喜ぶもこっち。というのも…。

 

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なるほど。声援に勝利という形で応えることが出来たから、ということでしょうか。
喪152では何度もすれ違いあったうっちーともこっちでしたが、描写されてない所で雨降って地固まったのでしょうか。
また、真隣にうっちーを応援する謎の恋敵が居る訳ですが、張り合うこともなく並んで応援しているのは変態シスターズ的な所に収まったのでしょうか。
以前の二人の邂逅時には少女漫画のライバルキャラのような真似してましたけども。

 

 

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そして球技大会の優勝は女子ソフトボール・男子バスケ一位の3−6。
そこで代表者としてクラスメートに推されたのは、決勝で逆転の一打を放った黒髪ポニテさんこと風香さん。
投打ともに優れた間違いなく優勝の立役者ですが、目立つのは嫌いなのか辞して他のテンションの高いクラスメートに譲ります。
その光景を無言で見つめるもこっち。風香さんの立ち振舞になにか思うところでもあるのでしょうか。

 

 

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すると加藤さんが風香さんに「おめでとう」と声を掛けます。大袈裟に称賛するということもなく……等身大の素のやり取りという表現が近いでしょうか。

この「卓球をやっていた」という加藤さんの発言に「似合わないね」というストレートな物言いからも、気のおけない関係である事が察されます。
卓球はソフトボールと比べると室内競技ということもあり大人しいイメージ(この跡のページでもこっちが「地味な奴がやる競技」とストレートな表現で言っています)なので、華やかな加藤さんらしくない選択だ、という意味合いなのかもしれませんが。(そもそも風香さんはソフトボール畑の人ですからね)
「試合の時いなかったね」という言葉からは「加藤さんが卓球を選んでいるかもしれない」という可能性を全く想像できておらず、「ソフトボールを選んでいた」という思考で固まっていたからこその言葉ですし、相当意外だったんでしょう。

 

 

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 ここのネモがやったらかわいい

 

そして日も沈んでいく中、帰宅の準備を進める加藤さんともこっちに打ち上げに行かないかと声を掛けるネモ。
このメンバーの中には「義務的なノリ(打ち上げ)」をする必要がある人は居ませんし、ネモは単純にこのメンバーで行きたいと思ったからこそ提案したのでしょう。
素性の未だに分からぬところの多い二木さんは意外(?)にも快諾。今回の打ち上げで少しその生態が明かされるのでしょうか。
一方の田村さんはもこっちが行くなら行くと、二年生末までのスタイルを変えません。喪119の打ち上げの時とは明らかに状況が違うとは思うのですが、それでも修学旅行四人組が誰一人として居ない状態では参加することは無さそうです。

 

 

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そしてファミレスに訪れる一行…なのですが、なんと二木さんともこっちがドリンクを乾杯前に飲むというフライングをかましてしまいます。二木さんの可愛げのある一面が早速出てきましたよっ。(同じように驚いてるのがかわいい)
こういうのに場馴れしていないであろう田村さんもその辺りは弁えているのですが…二木さんも恐らくはこういった打ち上げに出席する経験は殆ど無いことが推測されます。
また、周りがフライングを決めたことに言及しないのも優しさですね。

 

 

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左上から時計回りに二木さん、ネモ、田村さん、もこっち、加藤さんと推測できる


個性の出るグラス音。
先程のコマを照らし合わせてみると位置関係は容易に把握できますが、加藤さんとネモは同じぐらい綺麗に乾杯の音を鳴らせている一方、もこっちは動揺を隠せないのか腕から汗を流しながら指をコップにぶつけています。
この辺りの細かな描写がわたモテの魅力なんですよね…ということを改めて思い直したりする1コマです。

 

 

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そして打ち上げの進行というかペースを握るのはやはり加藤さんとネモ。
運動して小腹も空いたということで食事を注文し始める一行。
何か食べたいのがあるか聞かれた二木さんはフォカッチャを注文。眼の前に色とりどりのサラダやピザやパスタが並ぶ光景を前にしても淡々とフォカッチャを口にするのですが……。

 

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おまえーっ!
二木さんがなーっ!ピザをなーっ!
……まさか金魚王国の崩壊ネタがここで出てくるとは。食事している口元がまんまですのでこの感想もやむ無しといった所なのですが、Web漫画ネタが出てくるとは予想外です。
すると、今まで特に目立った動きのない田村さんがここで粋にもピザをカットし始めます。
(きぃ〜〜〜 ゴリゴリ)という擬音とやたら力んでいる右腕の描写が気になりますが、そんなことは田村さんの行動の前では些細なことです。
自分が食べたかったからかもしれませんが、自発的にこういうこと(取り分け)が出来るだなんて…!

 

 

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何これ?

一瞬そういうアートなのかと錯覚してしまいそうです。

 

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しかしその切り分けられたピザには誰も口に出して突っ込むことはせず、球技大会の話題に移ります。さっきから先に飲む・切り分けが下手という打ち上げでは叩かれそうな部分に対して誰も何も言わないのが優しさと不慣れへの情けを感じます。
ネモも加藤さんも「凄い楽しかった」とコメントしますが、これはこのメンバーで参加したからこそ出た言葉でしょう(実際、すぐ後に二木さんの口から発されます)
そのやり取りを聞くもこっち…先程の風香さんが「似合わないね」と加藤さんに言っていたのを聞いていて思うところがあったのでしょう。

 

 

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陽のものは進んで卓球を選択しない…という視点から語られるからこそでしょうが、少なくとも二木さんを除いた残りのメンバー全員、もこっちが居るから卓球を選んだのは間違い無さそうです。
熱烈な野球部員アンチのもこっちは室外競技よりは室内競技派であろうことは容易に想像できますし、ソフトボールを選ばなさそうです。一時期はラブコメ主人公のごとく好意に気づかないし鈍いもこっちでしたが、今回は流石に気づいたようです。
……そしてもこっち、「私も付き合ってくれたみんなの為に頑張ればよかったか?」「もう少し練習して勝ちにこだわれば優勝できたかも……」と、自分に付いてきてくれたメンバーの気持ちに報いれば良かった…という思いが湧いてきた様子です。
ですが……。

 

 

 

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一体誰が予想したでしょうか。二木さんの口から皆の思いを纏めたかのような言葉が紡がれます。
もこっちの「皆のためにも勝ちたかった」という思いはとても殊勝なものですが、もこっちに付いてきたメンバーと二木さんは「皆(このメンバー)と力を合わせて何かをした」ということに既に大きな充足感を感じていたのです。
先程のネモと加藤さんの「楽しかった」という発言は勝利や競技に対するものというよりも、チームでプレイできたことに対する感想であり、ここにいる全員がそう思っていることでしょう。
つまり、既に十分もこっちはついてきてくれたメンバー達には十分なお返しができているということでもあります。
……ただ、3位より優勝のほうが勿論華々しい思い出になるのは確かで、それを悔やむ気持ちもあるというのがリアルな塩梅ですよね。
この言葉に加藤さんも「そうだね…」と深くは言わず頷くばかり。何を考えているのか計り知れない二木さんからのチームへの思いに暖かい雰囲気が漂う中……。

 

 

 

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あんた何してんすか?

 

 

 

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……と、そんな行動からもこっちに「仲良くないメンバーとの席では極端に空気が読めなくなる」と評されてしまう田村さんですが、果たして本当にそうなのでしょうか。
修学旅行編の頃の田村さんはやはり別人だったのでしょうか? 田村さんは本当に空気を読まず間違い探しに集中しちゃうような感じなのか!?
……と思いますが、この話のラストにかけて、気になる描写があるのです。追っていきましょう。

 

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もこっちの「ふしぎなおどり踊りそうなミステリアスな奴」という評も大概ですが、モノローグが皆無に等しい二木さんは我々にとっても謎の多い人物であることは確か。このコマは割ともこっちの言う通りなんじゃないかな、と思います。

 

 

 

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……すると、サイゼの間違い探しの話題を二木さんに振る田村さん。
これまでの振り返りの流れからするとやや唐突なようにも思えますが、共通の話題を提供して会話を発生させています。二木さんと田村さんは会話を交わした経験が無いはずなので、アイスブレイクの意味合いが強いのだと思われます。
それを目論んだのかはともかく、二木さんと田村さんの間に会話が発生します。

 

 

 

 

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そしてそれを挟んでから球技大会の感想を言い始めた田村さん。
二木さんはまだ「会話したことがない仲良くない人」なので、先程の間違い探しを通しての会話を発生させてから…という間を踏んだのだと思います。
となると、多分田村さんなりには会話に混じりたかったのですが、二木さんという会話したことのない存在がいることで間に入れなかった。そこで間違い探しに興じているフリをして話を振る(知り合いになる)タイミングを伺っていたのではないでしょうか。もし間違い探しに集中してさっきの話を聞いていないのであれば、クラスで何かをやる…という言葉を言えないはずです(もこっち達の話をちゃんと聞いていた証拠)。
故に田村さんは空気が読めない訳ではなく、仲良くない人と話すのが極端に苦手なだけ…と推測します。
となれば、「間違い探しの話題を振ってから球技大会の感想を言う」という一見不自然な流れが意味を持ったものになります。

 

 

 

 

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でもオチは何一勝の奴が持っていってんだよ、というオチ。
皆でチームプレイ出来たからいいじゃないですか、もこっち。