場末の。

ワタモテの感想記事がメインです。たまに他の話題を取り扱った記事も投稿します。

ワタモテレビュー喪130「モテないし遠足が終わる(下)」

3月1日(木)に、待望の私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!の喪130「モテないし遠足が終わる(下)」が公開されました!

 

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「モテないし遠足が終わる(下)」……
ああ、これまで激動の展開で駆け抜けてきた遠足編でしたが、遂に終わりの時が訪れてしまうのですね。
思えば色々な事がありすぎましたね。
もこっちがクロになったり、田村さんが名前で呼んでもらえなくて爆発したり、ネモが岡田さんと仲直りしたり、吉田さんが夢見る少女度MAXになったり、ポテンシャル二木さんなど……ああ、枚挙に暇がありなさすぎて、この序文では余りにも余白が足りなさすぎる、といった所です。
ただ、敢えてここで全てを書き連ねる必要なんて無いほど、皆様が何度も展開に衝撃を受け、その各々を脳の髄に刻んできたことと思います!


さて、長いようであっという間に過ぎ去った遠足の終わりを見届けようではありませんか。
果たしてもこっち一行は再び足を踏み入れる夢の国で何を思うのか……
そして名将荻野の「大丈夫」という判断やいかに!?

 

 

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今回のプレビュー画像はネモです!

って……いつの間にそんな事を……?
描かれてない所でこのレベルのイチャイチャを発動できるなんて!! 信じられん!!

 

 

 

 

 

 

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さて、1ページ目からプレビュー画像回収で……
ってちょォイ!!加藤さんだけでなくネモまで「あーん」してたんですか!?

 

 

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完全にハーレムじゃないですかもこっち……前回も言いましたけれども。
傍目から見ていたうっちーもこれには流石に三角口('皿')を隠すことが出来なかったようです。(一方の吉田さんは微笑ましそうに見つめているのが対照的。この遊園地を通し、随分ネモ・もこっちの二人との距離が縮まったのだと再認させられます。)


さて、ネモがいきなりこんな話題を振ったのも「私にはなんのお返しもないの?」という前フリの為だったようです。
そう……ネモがこのような前フリをしたのも全ては「もこっちの持っているキーホルダーが欲しい」ということ。
しかし、素直に「それ、私も欲しいからちょうだい」とお願いすることなど出来るはずもありません。
何故ならそれはもこっちに対して下手に出る事を意味するからです。これまでの描写から見ても、ネモは基本的にもこっちに対して対等、もしくは上からグイグイ迫ろうとしています。
そしてそれらの殆どで「もこっち側から言わせ(OKを出させ)」ようとしています。
下の二つの例を見てもらえればそれが分かると思います。

 

 

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↑この画像は台詞・目線ともに上からという好例。

 

 

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↑もこっちの方から「ネモ」と先に呼ばせようとするシーン。
そして「ネモ」と呼ばれた時に「なあに? クロ」と返すのですが、その返事の早さからしてもこっちのあだ名である「クロ」は迫っていた時には既に決めていたのでしょう。にも関わらず、「しつけぇ!?」ともこっちが驚くほどもこっちの方から言わせようとしています。

 

今回のこのケースは、別にネモは牛のキーホルダーが欲しい訳ではなく、もこっちが持っているものだから欲しがっている訳です。
つまり「あなたから何か貰えることに意味がある」ということ──
「他の人はあなたから貰えているのにずるい。私もあなたからのプレゼントが欲しい」と、積極的な好意を示すことに他なりません。
ネモクロ騒動で「クロ」ともこっちの後で呼んだのも、「特別なあだ名で呼び合いたい」という自分からの好意を匂わせたくなかったからです。


……つまりこれがどういうことなのかというと、ネモはもこっちに対して好意を抱いており、もこっちとの距離を縮めたいと考えているのですが色々な感情が邪魔して素直になれない。
だからもこっちの方から言わせようとする結果、「上から」な言い方になってしまっているのです。


例としては、「かぐや様は告らせたい」という、わたモテを愛読されている赤坂アカ先生の大ヒットラブコメ漫画作品があるのですが、そこで登場するメインキャラクター二人も、プライドや恥ずかしがりな性格が邪魔して、自分から素直に「好き」と言えず、相手から告白させようとあらゆる手を尽くします。
ネモもそれと同じなのです。「ネモは(もこっちに)言わせたい」のです。
……ネモが面倒くさい性格というか、色々な感情を抱え込んでいるのは、これまでの描写からして読者の皆様もご存知かと思います。
ひょっとしたら、平気そうな笑顔の裏には意外と臆病で恥ずかしがり屋で、他人に弱みを握られたくないネモが居るのかもしれません。
(ネモが本質的に臆病なのは、あの時にもこっちに勇気を貰えたことで初めて「演じない」ことを選択できたことからも分かります──元々が臆病でないなら、本当の自分をもっと早い段階で晒せたはずですから。)

 

そして今回のネモにとっての理想は「あ、ああ……そうだっけ(そういえばそうか……何も返さないのもアレだしな……)」と、もこっちの方から渡してくれる展開……なのですが。

 

 

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そのネモの遠回しで素直じゃない言い回しは通じず、もこっちの軽いジャブ(いつもの素直な感想)が意外とネモにはかなりの高ダメージだったようで……(きゅうしょに あたった!)。

 

 

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そして「じゃ じゃあ いいよ もう!」と、噛むほど動揺します。普段は張り付かせている笑顔も引きつり気味です。
ネモからしてみれば目的を達成できれば(自分から「欲しい」と言わず、もこっちが渡してくれること)、別にどのような言葉でも構わなかったのです。
別にお菓子やお昼をあげた事に対する対価なんて全く要らないと思っている(ただの理由付け)のに、「せこい」と思われてしまったことがショックだったのでしょう。ひょっとしたら、(なんでクロはこうバカとかいうか、汲み取ってくれないのかな!)とか思っているのかもしれません。

 

ただ、このもこっちの天然カウンターで悶絶しているようでは小宮山さん⇔もこっち間のような、まさにネモの理想としている所であろう「正直な気持ちをぶつけ合う」やり取りが出来るのか気になります。
今回のケースはどちらかというと、素直に言わなかったことで誤解されたことによるショックの方が大きいかもしれませんが…(自分の欠点を指摘されることのショックと、誤解される事のショックは大きく違いますよね)

ところで、私はネモとクロの組み合わせなら「ネモクロ」しかないとこれまで思っていました(ネモが上からの優位性を保ち続ける)が、ネモが今回結構脆そうな一面を見せてくれたことで考えを改めました
クロネモ、あります。

 

……そして話は戻りますが、そのままもこっちは結局「転売したら高く売れんのか?」と、黒木ブランドの存在を認識せぬまま三牛士キーホルダーを渡します。これでもう三つともなくなってしまったので、ゆうちゃんには別のものを買うようです。
ああ~……天然ジゴロじゃんもこっち……。その辺のラブコメ主人公も真っ青ですよ。

 

そして「もこっちからプレゼントをもらう」目的を達成したネモは、先程の動揺した表情はどこへやら、満面の笑みを浮かべます。
すると田村さんに向かって「田村さんともお揃いだね」と一言。
この時の田村さんの表情は描かれません。

 


ネモがこのように話しかけた動機は色々と考えられそうです。
まずひとつ目はただの世間話……ですが、これならこの後会話イベントの発生する加藤さんにも三牛士の話題を振っても良いはずです。
二つ目はこの後の展開から逆算したものですが、田村さんに「ある質問」がしたくて、会話する糸口を探している。
三つ目は、「私もクロから貰ったよ」──つまり、「私も同じ位置に並んだよ」と伝えたい意図があった。
……私的には三つ目寄りですかね。後半のシーンでもそれを匂わせる台詞がありますので、また後でチェックしていきましょう。

 

 

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田村さんはよくポケットの中に手を突っ込みますが、「なんか意外とセコいな……」のシーンではポケットから手を出していたのにまた入れています。腕組みはよく「防御のサイン」と言われていますが、果たしてこの場合はどうなるのでしょう。

 

 

 

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さて、前回の荻野先生の言葉通り戻ってこない吉田さん。
吉田さんとパレードを見る約束しているもこっち一行は、肝心の吉田さんの姿が見えないためどうするか困った様子。
その会話が傍に居た加藤さんにも聞こえ、岡田さんと加藤さんも一緒にパレードを見ることに。
ネモと加藤さんの会話が弾む中──もこっちは田村さんの姿が消えていることに気づきます。
鈍いんだか、変なところで鋭いんだか……そして相変わらずの顔に「あいつ」です。もこっち、いい加減田村さんにラベリング(名前付け)を……と思う気持ちもあるのですが、それはやはり今後の楽しみに取っておけ、ということなのでしょうか。(その間ずっと田村さんがモヤモヤすることになりますが、それはそれで可愛いんですよね)
田村さんが居なくなったことに特に慌てて捜す様子もなく、(この後のネモの台詞から)恐らく先に吉田さんの元に向かったのだろうと一行は判断したようです。

 

 

そして田村さんは独断専行で吉田さんが言っていた待ち合わせ場所に進んでしまったようです。
皆に声掛けなよ、と言いたいところですが……ひょっとしたらあのポケットに手を入れる動作は、あの場から逃げ出したい気持ちの現れの可能性だったのかもしれません。その後加藤さん、ネモ、もこっちで円を組む形になっていましたし、田村さんから声をかけるのは至難の業でしょうね……。
そんな田村さん、やることもないので場所取りをしようとするのですが──

 

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さすがにナイトは格が違った

 

吉田さん、既に田村さんの向かった先とは別の場所でスタンバイしていたようです。赤ちゃん連れかと錯覚してしまうほどぬいぐるみを丁重に扱っています。
会釈するネモに笑顔を零す吉田さん、「点呼はどうしたの?」という加藤さんの当然の疑問に「あっちに行ってたら場所取り間に合わねーだろ」というガチ勢台詞で返します。まあ担任が荻野だから良いのか


……が、吉田さんはもこっち一行に田村さんの姿がないことに気づき「田村はどうした?」と聞きますが、ネモも「そっちにいると思ったけど来てないの?」と困惑した様子です。
※……ところで、さりげなく吉田さんが田村さんのことを呼ぶのは(「田村」)これが初めてな気がします。
詳しく過去話を見返していないので確認は取れていませんが、後々確認してみますね。もしあるにせよ、私の記憶に無いのでかなり珍しいと思います。

 

 

それから暫くの時間が経ち、パレードが終わりを迎える頃……遠いところでぽつんと一人体育座りで華やかなパレードを見つめる田村さん。
(吉田さんも他の人も来ない……)と、表情は変わらないけれども不安な様子の田村さん。携帯で連絡取らないところも「らしい」ですが。


……が、そんな田村さんに単身声を掛けたのは、なんとネモでした。

 

 

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どうやら田村さんが花火の待ち合わせ場所と勘違いしていることを吉田さんが察してくれたからのようです。魂が抜けるほど恍惚しているようにも見えますが、大事な所はしっかりしている辺り流石ですね。(もこっちが引いてる)
……しかし、田村さんの元へ向かうのは、パレードに陶酔している吉田さんに行かせる訳にはいきませんがもこっちでも良かったはずです。
ということは、何かネモには田村さんと話したいことがあるようですね。

 

 

ネモは淡白な返事を返す田村さんに「クロか吉田さんがよかった?」と聞きます。
「田村さんから自分への評価は低い」ことを前提にしたような質問で、それを浮き彫りにするかのようです。八方美人の相手には中々刺さりそうな質問ですが、狭い人間関係で良いと思っている田村さんは「別に」と動じる様子はありません。
するとネモは田村さんの横にしゃがみ込むと、一緒にここで場所取りをしていようと提案します。それに無言の承諾(「………」)で返す田村さん。
……いよいよ、ネモと田村さんという、物理的な距離が今回近かったであろうにも関わらず、心の距離が一番遠ざかっていた二人の会話がスタートします。

 

今日一回も田村さんと一緒にならなかった事を振り返るネモ。思えば席順は毎度のことジャンケンで決めていたにも関わらず、運命すらも二人の距離を隔てていたようです。
そして「最近さー 私の中で本音で話すのが流行りだから聞いちゃうけど」と、ネモがずっと聞きたかったであろう本題の一つ目に差し掛かります。

 

 

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ズバッ、と普通であれば質問しづらい内容に切り込んでいくネモ。
恐らくは「嫌いだよ」と言われても、「そっか(ま、それならそれでいいか)」で済ませられるからこそ出来る質問でしょうね。(嫌われていても割り切れる関係)
背景は何やら亜空の瘴気が漂っているかのように暗いですが、夜ですからね。しょうがないですね。


それに対しての田村さんの返答は「別に嫌いじゃない 好きでもないけど……」
その返答に対してネモは嬉しそうに「いいね クロの友達だけあって普通の答えじゃないね」と満面の笑みを浮かべます。

 

「嫌いじゃないし好きでもない」……「好き」「嫌い」のどちらかは相手に感心を抱いているといえますが、そのどちらでもないとなると本当に相手に感心がない事を意味しかねません(実際にそうなのかもしれない)。とても人付き合いを考えたら言いづらい台詞です。つまり、普通(ありきたり)ではない返答なわけです。
そしてネモもそれに対して「2年の頃だったら田村さんと仲良くなる必要もないし このまま近づかなくなってただろうな」とあまりにもズバズバと「なあなあ」で済ませたほうがいい、「互いにどうでもいい」というドライで明言したくないような関係をハッキリと言っていきます。
そして次には「でも今は違うからこれからも田村さんが嫌でも絡んでいくよ 友達の友達で同じキーホルダー持ってる同士だしね」と告げます。

……どうやらネモはここの部分を伝えたかったようです。これが本題の二つ目……というより大本命でしょうか。


……そう。ネモが何故「(2年生の頃だったら)このまま近づかなくなってただろう」相手に対し、「私のこと嫌い?」と、敢えて口に出さなくてもいい疎遠な関係をハッキリとさせようとしていったのか。
それは「田村さんがもこっちの友達」だからです。
ネモがオタクであることを隠さない覚悟を決めた今、もこっちとの距離を詰め、グループの一員として積極的に絡んでいくつもりなのでしょう。
それはつまり、もこっちの友達である田村さんとの接触回数が増えることを意味しています。遊園地のショップのシーンやスプラッシュコースターの写真を見て田村さんに嫌われているかどうか気にしている様子を見せていたネモでしたが、それは田村さんから「嫌われたくないな」という思いによるものではなく、「今後クロのグループの一員になるのにこれだとやりづらいな」ということを気にしていたのです。だからこそこのような場を設け、「別にあなたが私のことを嫌ってようが私は関係なく絡んでいくよ」と「ヨロシク宣言」をすることで、田村さんに自分のスタンスを明示し、「互いに割り切ろう」「クロと一緒に居たい者同士(友達の友達として)仲良くしよう」ということを伝える意図があったものと見られます。
そして「同じキーホルダー持ってる同士」というのは、クロの友人として同列に居る、肩を並べているぞ──ということを再度示す意図があるのではないかな、と思います。

 

では「田村さんとネモはドライな(嫌いでも好きでもない、無関心な)関係のままなのか?」と言われると、私はそうではないと考えています。
思えばネモがこのグループに入った時には「やっぱり黒木さんは普通じゃないな」と内心楽しそうにしていましたね。
ネモにとっては今のもこっちグループは非日常の世界。田村さんもその非日常を構成する一人(普通じゃない人)なのです。

ネモは「やっぱり趣味は合わないね」と、普通なら興味がなくても「ああーあのアニメ良いよね」と話題を合わせるようなところで否定してきました。そういう生の感情のやり取りに飢えているからですね。
遠足編開始直後で(普通女の子のグループって 空気読んでみんなに合わせるものだからね)というネモのモノローグが入っていましたが、ネモはそれにうんざりしているのです。
だからこそ、(あっけど茜ちゃんは違ったか あまり他人に合わせなかったし)というモノローグが、岡田さんと仲の良い理由が分かるところなんですよね。 
だからこそ喪126で書いたことの繰り返しになってしまいますが、ネモと(あまり他人に合わせない)田村さんは生の感情のやりとりが出来る分、性格的な相性は悪くないのです。

 

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だからこそこの最後の会話が成立したのかな、と。
この田村さんの「……バカだな」は、表情筋が10gだと前回称されては居ましたが、田村さんが「ふっ」と微笑む姿が想像できるものです。
「もこっちのそういうおバカなところ」を互いに呆れながらも好意的に思っているんです。「ああ、黒木さん(クロ)らしいな」と。

 

 

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黒木さんのお馬鹿な一面を寛容に受け入れる二人の図

 

もこっちを通して繋がりあえる何かもある、ということ……。
何やらワタモテで初めてのつながりの形を見ることが出来たような気がします。二人を例えるなら「戦友」でしょうか。ネモゆりがどのような形で今後絡んでいくのか、大変注目しております。

 

 

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そしてパレードも終わり、田村さんとネモの元へ吉田さん達がやって来ます。
……マm……吉田さん!?

すいません、ぬいぐるみの持ち方が完全に赤ちゃんのそれでたまげてしまい、熱盛と出てしまいました。

吉田さんは感謝しつつも、「シート禁止だから立ち見だな」と座る田村さんに指摘します。
夢の国の住人としての民度は完璧ですね。

 

そして花火までの30分があっという間に過ぎ……。

 

 

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何か頭に色々付いてしまっている南さんと、雌猫グループの仲間と行動するうっちーの姿が。
なるほど、南さんの方は特にあれから進展はなかった……という事でしょうか。南さんの真子への依存が今後強まりそうなのですが、田村さんとの間でどうなることやら。
一方のうっちーは「よく見れる穴場」へと向かうようです。自分から率先してはぐれようとしているようにも見えますが、私の気のせいだと思いたいところです。

 

 

そして灯りがふっと落ち、暗くなる園内。一瞬の静寂に包まれた直後、夜空に色鮮やかな花火が咲きます。
その美しい光景に目を奪われるネモ・岡田さん・加藤さん。
一方、色鮮やかな花火に照らされる真子の姿を田村さんと吉田さんは喧騒の中で見つけます。

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子供のような表情で夜空を見上げる南さん、そして保護者のように佇む真子。
この漫画保護者多いな……(素)
それを見つめる田村さん、吉田さんは何を思っているのでしょうか。
……一方、うっちーがさりげなく脱走しています。ゴールデンカムイの白石ばりに目が離せません。
果たして、うっちーのいう「よく見れる穴場」とは一体……

 

 

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黒木がよく見れる穴場だったようです。

 

うっちー、相変わらずのブレなさです。この最後の美しい花火を隣で見つめたかったという乙女心があったのでしょう。なんだかこの「きれいだね」という台詞も、「月が綺麗ですね」を想起させますね。「蠱惑」という単語を普及させた文学者のうっちーなら真剣にありえると思います。
「日中あれだけ一緒に居れたんだから良いや」というふうに抑えきれないのは、本心からの恋という感じがして良いですね。なんか作中で一番乙女をしているような、そうでないような……そんな気がしてきます。
でも保護者の宮崎さんには謝ったほうが良いと思います。

 

 

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うっちーの真っ黒なその眼に、夜空を彩る鮮やかな光が差し込みます。
ですが、きっとうっちーの瞳が輝いているのは花火のせいだけではありません。
最愛の人とこの光景を見ているという事実に光輝いているのでしょう。

 

花火が咲き終わる頃には、この遠足も終わりを告げるでしょう。もこっちは……いや、全員が。遠足を振り返ります。

 

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もこっちは(まぁ… なんだ……)
吉田さんは(すっげー……)
田村さんは(………)
真子は(ずっと一緒にはいられなかったけど)
うっちーは(キモい奴ばかりだったけど……)
ネモは(クロとみんなのおかげで……)

その全ての文末を締めくくる言葉は……


(…楽しかった)

 

 

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この始まりを告げたアベンジャーズ……もこっち一行全員が「楽しかった」と……語り尽くせないほどの紆余曲折を経て、そう思えた。この遠足の思い出もまた、全員の貴重な財産になるに違いありません。

 

 

……いや、素晴らしかったですね。
中だるみも無く、一気に突っ走っていった遠足編。とっても面白かったです。
それぞれのキャラクターの色々な一面が照らし出され、ますますわたモテという作品から目が離せなくなったなと思いました。
百合的な方面からの感想としても、今回の遠足編はその色が強いように感じたのでその面からでも楽しめましたね。
私はそこまで百合作品を読む方ではないのですが、それなのに百合的な視点に引き込まれてしまうのはわたモテの恐ろしい所ですよ……!
もちろん、青春群像劇として見た場合でも頭一つ抜けて面白い最高の漫画ですね。

 

さて、本当に文字通り遠足編は「激動」でしたので、そろそろのほほんと落ち着いた回も見てみたいような気もしてきます。喪96 [私モテWiki]的な。
……ってこれ、大分前にも「そろそろ……そろそろ落ち着きたい……!」的なこと書いてましたね……。更新の度に心乱され、悶絶して机に突っ伏しているからそう思うんでしょうか。

 

 

……ところで、皆さん気づきましたか?
今回登場シーンはありませんでしたが、愛すべき生徒たちの自主的行動を信じ、本当に何事もなく大丈夫だったグレート・ティーチャー……

 

 

 

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名将荻野のことを。

 


前回「大丈夫なわけねーだろ」的なことを書いてしまい、誠に申し訳ありませんでした。実際の教壇に立ち、生徒を見つめてきた教師としての実力をまざまざと見せつけられた気持ちです。
ガヤで見ている私なんぞとは生徒への理解度が違います。多分点呼が面倒だからぶん投げただけだと思うけど荻野先生万歳!多分点呼が面倒だからぶん投げただけだと思うけど荻野先生万歳!

 

 

では皆さん、次は何編なのかを予想しながら3週間を待つことにしましょう。
私は二木さんのゲーセン武者修行編がスタートする方に66兆2000億円。